侍ジャパンが韓国に逆転で開幕2連勝 投打噛み合う白星に井端監督「勝てて良かった」
野球日本代表「侍ジャパン」は15日、台湾・台北市の台北ドームで「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」オープニングラウンド、グループB・韓国戦を6-3で制し、開幕2連勝を飾った。1点を追う5回2死満塁で牧秀悟内野手(横浜DeNA)が値千金の逆転2点タイムリー、7回には森下翔太外野手(阪神)の2ランで突き放した。投手陣も踏ん張り、最後は守護神・大勢投手(読売)が3者凡退で締めた。
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韓国に先制許すも、5回に牧が値千金の逆転2点タイムリー
野球日本代表「侍ジャパン」は15日、台湾・台北市の台北ドームで「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」オープニングラウンド、グループB・韓国戦を6-3で制し、開幕2連勝を飾った。1点を追う5回2死満塁で牧秀悟内野手(横浜DeNA)が値千金の逆転2点タイムリー、7回には森下翔太外野手(阪神)の2ランで突き放した。投手陣も踏ん張り、最後は守護神・大勢投手(読売)が3者凡退で締めた。
「勝てて良かったなと思います。こういう苦しい試合になると試合をやる前から予想していた。なんとか1点でも多く取って試合が終わればいいなと思っていましたけど。ある程度、逆転されても接戦でいけたのが良かったなと思います」
試合後の井端弘和監督はホッとしたように話した。国際大会は21連勝、“宿命のライバル”韓国戦は9連勝となったが、「どっちに勝敗が転んでもおかしくなかったと思います」とも付け加えた。
6番・牧の活躍に指揮官「イメージは持っていた」
立ち上がり、力みが目立った先発・高橋宏斗投手(中日)が2回に先制された。打線はその裏、森下選手と栗原陵矢内野手(福岡ソフトバンク)の連打を足掛かりに、2死二、三塁から紅林弘太郎内野手(オリックス)の2点適時打で逆転したが、4回にパク・ドンウォン捕手のソロ本塁打で追いつかれ、5回には2番手の隅田知一郎投手(埼玉西武)が1点勝ち越しを許した。緊迫のシーソーゲームだった。
そんな重苦しいムードを打ち破ったのは6番・牧秀悟内野手(横浜DeNA)のバットだ。5回2死満塁で代わったばかりの韓国4番手・イ・ヨンハ投手の外角スライダーをうまく捉えて中前へ逆転の2点タイムリー。井端監督があえてクリーンアップではなく6番に起用する男が、持ち前の勝負強さを発揮した。
「牧選手を4番に置こうが、5番に置こうが、8番に置こうが、(チャンスの場面が)多分彼のところに回ってくるんだろうなって思っているんでね。あそこ(6番で)で『さらに』というイメージは持っていたので、その通りに今のところなっている」と、指揮官は頼りになる男の活躍ににんまりだ。
韓国の小刻みな継投にも動じず「対策ができていた」
さらに7回1死一塁では、森下選手が韓国6番手のチャン・へヨン投手の代わり端をガツンと2ラン。オーストラリア戦の4打数3安打2打点に続き、この日は3打数2安打1本塁打2打点。打率.714と、こちらも指揮官の4番起用に応え続けている。相手が小刻みに投手を代えてきても、牧選手も森下選手も動じることなく結果を出した。これにも井端監督は「各打者がスコアラーを含めて対策ができていた。(その効果が)チャンスで出たのかなと思います」と目を細めた。
投手陣も6回以降は点を許さなかった。5回に1点を失った隅田投手はきっちり立て直して、6、7回を無失点。得意のチェンジアップが冴え渡った。8回はセットアッパー・藤平尚真投手(東北楽天)がフォークを武器に3者連続三振。絶好調の右腕は10日の「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024 日本vsチェコ」第2戦、13日のオーストラリア戦、そしてこの日とすべて3者三振とし、目下のところ“9者連続三振”の凄まじさだ。最後は守護神の大勢投手がきっちり打者3人で抑えてゲームセットとなった。
投手陣は17奪三振、2試合で四死球ゼロの安定感
終わってみれば投手陣は17奪三振をマーク、四死球は2試合連続ゼロと安定している。「それだけゾーンで勝負できている、というところではいいなと思います。フォアボールとかを絡めると今日みたいではなく、1点で済むところが2点、3点となりかねないんで、そこはイニング的には最少失点でいっているのは良かったんじゃないかと思います」と指揮官も頷く。点を許しながら投手陣が大崩れしなかったことも勝因の1つになっている。
16日は、2勝0敗でグループB首位に並ぶチャイニーズ・タイペイと対戦する。台北ドームで完全アウェーの戦いになるが、侍ジャパンに臆するところはない。「向こうも連勝できているので、勝って優位に進められたらいいなと思っています」と井端監督は言葉に力を込めた。
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