井端ジャパンがいよいよ初陣 アジアプロ野球チャンピオンシップが16日に開幕

2023.11.13

11月16日から4日間の日程で東京ドームを舞台に「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」が開催される。日本、オーストラリア、チャイニーズ・タイペイ、韓国の4チームが参加する本大会で、野球日本代表「侍ジャパン」の指揮を執るのは、10月4日に就任が発表された井端弘和監督。24歳以下または入団3年目以内(29歳以下のオーバーエイジ枠は3名まで)の若手選手を率いての初采配に注目が集まる。

写真提供=Full-Count

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日本、オーストラリア、チャイニーズ・タイペイ、韓国が熱戦を繰り広げる4日間

 11月16日から4日間の日程で東京ドームを舞台に「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」が開催される。日本、オーストラリア、チャイニーズ・タイペイ、韓国の4チームが参加する本大会で、野球日本代表「侍ジャパン」の指揮を執るのは、10月4日に就任が発表された井端弘和監督。24歳以下または入団3年目以内(29歳以下のオーバーエイジ枠は3名まで)の若手選手を率いての初采配に注目が集まる。

 大会は4チームによる総当たり戦が行われ、最終日となる19日に上位2チームが決勝、下位2チームが3位決定戦に臨む。2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™(以下WBC)やWBSCプレミア12とは異なり、投手に対する投球数制限がないのが特徴。9回終了時点で同点の場合はタイブレーク制となる。

 この大会で初陣を飾る井端監督は、侍ジャパンになじみの深い人物だ。現役時代は巧守巧打の遊撃手として鳴らし、中日と読売でプレー。2001年には「第34回IBAFワールドカップ」、2002年には「第15回IBAFインターコンチネンタルカップ」、2003年には「第22回アジア野球選手権大会」に出場し、20代のうちに代表選手としての経験を積んだ。そして、侍ジャパン発足後の2013年には第3回WBCに出場し、指名打者としてベストナインにも選ばれている。

 2015年を最後に現役を退くと、翌年から3シーズンにわたって読売の1軍内野守備・走塁コーチに就任。侍ジャパンでも稲葉篤紀監督(当時)の下、2017年から内野守備・走塁コーチとして代表チームの強化に努め、2021年の東京では悲願の金メダル獲得に尽力した。その後はトップチームから離れたものの、U-12代表監督、U-18代表や大学代表の臨時コーチを経験。アンダー世代の育成に重要性を感じている指揮官たっての願いで、今回はトップチームとU-15代表監督を兼任することになった。


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井端監督も信頼寄せる横浜DeNA・牧、仲間からは「キャプテン」の声

 本大会について、就任会見では「今後の国際大会に向け、有望な若手選手を見出す大事な大会」と位置づけた井端監督は、10月24日に代表選手26人を発表。3人まで認められるオーバーエイジ枠では田口麗斗投手(東京ヤクルト)、今井達也投手(埼玉西武)、坂倉将吾捕手(広島東洋)を選んだ。今年3月のWBC優勝メンバーからは牧秀悟内野手(横浜DeNA)が唯一の選出となった。

 井端監督はメンバー選考について「若い選手を中心に、今後の野球界を背負って立ってほしいなという気持ちで選びました」と説明。2024年に開催される第3回WBSCプレミア12、2027年にも開催が見込まれる次回WBCでは主力となる世代に、まずはここから国際経験を積ませていく構えだ。

 指揮官が「決まっているのは、4番の牧くらいかなと思います」と話した通り、今回打線の軸となるのはWBC優勝経験を持つ牧選手だ。11月6日から宮崎市清武総合運動公園で始まった「侍ジャパン宮崎秋季キャンプ2023」では積極的にコミュニケーションを図ると同時に、多くの選手たちから「キャプテン」と呼ばれ、自然発生的な形でチームの“柱”に据えられた。

 キャンプでは、シートノックや投内連係などでチームとしての機能を高めた他、実戦から遠ざかっている選手も多いため、ライブBPや実戦形式の練習を重ねて、投手・野手ともに感覚を呼び起こした。そして、10日には読売、12日には広島東洋との練習試合で総仕上げをし、16日の初戦に備える。

若手選手で構成される侍ジャパン、井端監督はどのような采配を見せるのか

 16日に日本が迎え撃つのは、チャイニーズ・タイペイだ。国内リーグはすでに終了しているが、日本プロ野球と同様に現在は秋季キャンプの真っ最中。10月24日に記者会見に臨んだ陳金鋒監督は「選手たちは練習を続けているので問題ない。大会には全力で準備をして臨みたい」と自信を見せた。

 17日の第2戦で対戦するのは、10月のアジア競技大会で金メダルを獲得した韓国だ。チームを率いるRYU JOONG IL監督はアジア競技大会でも指揮を執り、今回の出場メンバーも半数以上が優勝メンバー。チームとしての完成度は高く、手強い相手となりそうだ。

 18日に対戦するのはオーストラリアだ。南半球に位置するオーストラリアは11月から国内リーグが開幕。だが、代表選手たちは本大会を優先させて来日するなど、大会に懸ける意気込みは大きい。日本、チャイニーズ・タイペイ、韓国の選手たちがシーズンを戦い終えたコンディションであるのに対し、これからシーズンを戦おうというオーストラリア代表選手たちはフレッシュな状態。この違いが試合にどんな影響を与えるかにも注目が集まる。

 日本の初戦は16日午後7時にプレイボール。井端監督は初陣でどのような采配を見せるのか。今後の日本球界を牽引するメンバーが揃った、若さ溢れる侍ジャパンの戦いぶりに期待したい。

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