佐々木、宮城は快投 第5回WBCで優勝を飾った侍ジャパン戦士たちの今・NPB編
日本プロ野球(NPB)は早くも5月30日から日本生命セ・パ交流戦が始まるなど、シーズン序盤から中盤へ差し掛かろうとしている。ペナントレースに目を向けてみると、パ・リーグでは若手選手の好調が光る。千葉ロッテがオリックスと首位争いを演じる一方、セ・リーグではリーグ3連覇を目指す東京ヤクルトが出遅れ、阪神と横浜DeNAが好スタートを切った。
写真提供=Full-Count
開幕から約2か月が経過、好調光るパ・リーグ投手陣
日本プロ野球(NPB)は早くも5月30日から日本生命セ・パ交流戦が始まるなど、シーズン序盤から中盤へ差し掛かろうとしている。ペナントレースに目を向けてみると、パ・リーグでは若手選手の好調が光る。千葉ロッテがオリックスと首位争いを演じる一方、セ・リーグではリーグ3連覇を目指す東京ヤクルトが出遅れ、阪神と横浜DeNAが好スタートを切った。
各チームが優勝に向けてしのぎを削る中、「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™(WBC)」で優勝の歓喜に沸いた野球日本代表「侍ジャパン」のメンバーはどんなシーズンを送っているのか。ここではNPB球団所属選手の今を探る。
3大会ぶりのWBC優勝の勢いもそのまま、自チームに戻っても好調が続くのが投手陣だ。ここまで打者を圧倒しているのが、佐々木朗希投手(千葉ロッテ)だ。5試合に先発して3勝無敗。5月5日の福岡ソフトバンク戦はマメの影響もあり5回で降板したが、打者17人に対して12奪三振と圧倒した。
オリックスの宮城大弥投手も好調で6試合に先発して無傷の4勝。リーグ屈指の防御率1.60を記録する一方、チームメートの山本由伸投手も6試合で3勝2敗、防御率2.35。2年連続沢村賞に輝いた右腕にとってはスロースタートだが、レベルの高い投球が続いている。追加招集され、登板機会には恵まれなかった山崎颯一郎投手は18登板で10ホールドと救援陣を支えている。
パ・リーグでは松井裕樹投手(東北楽天)も圧巻のパフォーマンスを披露。12試合に登板し、6セーブ3ホールド、防御率は驚異の0.00で、4月5日の埼玉西武戦で史上最年少となる27歳5か月で通算200セーブを達成した。
読売は岡本、大城の打撃が好調
セ・リーグでは読売勢が投打にわたり勢いがある。野手では岡本和真内野手と大城卓三捕手が打率3割を超えるなど好調。投手陣では戸郷翔征投手が7試合に先発して4勝1敗。5月9日の横浜DeNA戦ではトレバー・バウアー投手に投げ勝ち、9回2失点で完投勝利を挙げた。大勢投手は開幕当初こそ安定感を欠く場面もあったが、15登板で1勝8セーブ1ホールド。本来の調子を取り戻してきた。
首位争いを演じる横浜DeNAでは、エース左腕の今永昇太投手が調整のため開幕こそ出遅れたが、先発5戦で2勝1敗。牧秀悟内野手は5月に入って調子が上向き、8本塁打、27打点でリーグトップを争う。
開幕から好調の阪神では、中野拓夢内野手が高い出塁率と俊足を絡めた機動力で攻撃の要に。俊足と言えば、WBCでも足で魅せた周東佑京内野手は33試合出場で両リーグトップの11盗塁を決め、盗塁失敗はわずか1度という精度の高さを見せている。
右手小指骨折の源田らの今後の活躍に期待
ここから状態が上がることを期待したいのが、リーグ3連覇を狙う東京ヤクルトの高橋奎二投手だ。ここまで5試合に先発して2勝2敗、防御率3.96。状態が上がらずに一時は出場選手登録を抹消されたが、1軍に再合流した。WBCでも打撃不振に苦しんだ村上宗隆内野手は開幕後も調子が上がらず、4月はまさかの打率.152。5月に入って1試合2本塁打を放つなど、少しずつ復調の気配が見えてきた。
中日の高橋宏斗投手は7試合で1勝5敗、防御率3.32と黒星が先行。我慢の投球が続いている。自身3連敗から復調傾向にあるのが北海道日本ハムの伊藤大海投手。5月18日の埼玉西武戦では7回2失点の力投で、新本拠地・エスコンフィールド北海道での初勝利を挙げた。
福岡ソフトバンクの甲斐拓也捕手が扇の要としてベテランの存在感を示す一方、今季移籍してきた近藤健介外野手は打率が2割台前半と低迷。内外角を多彩に打ち分ける本来の打撃を取り戻したいところだ。
その他、WBCで負った右手小指骨折からの復帰を目指す源田壮亮内野手(埼玉西武)をはじめ、開幕後に故障やコンディション不良などで戦列を離れたのが湯浅京己投手(阪神)、中村悠平捕手(東京ヤクルト)、牧原大成内野手(福岡ソフトバンク)、宇田川優希投手(オリックス)。山川穂高内野手(埼玉西武)も出場選手登録を外れている。
開幕からの好不調はそれぞれだが、ペナントレースが本格化するのはここから。WBC優勝、そして侍ジャパンとしての経験をチームに還元する活躍を期待したい。
※成績はすべて5月22日現在
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