「チームでやっていることを代表でも」―日通野球部・木南捕手、侍ジャパンでアジア制覇へ
8月21日~9月1日にインドネシアのジャカルタで行われる「アジア競技大会」。侍ジャパン社会人代表メンバーは都市対抗野球大会を終え、8月18日から直前合宿で合流する。日本通運は都市対抗野球大会では惜しくも2回戦敗退となったが、昨年の「アジア選手権」に続き、社会人日本代表に選ばれた木南了捕手は「結果を出したい」と意気込んでいる。
写真提供=Full-Count
都市対抗では2回戦敗退も…「気持ちを切り替えて、結果を出したいと思っています」
8月21日~9月1日にインドネシアのジャカルタで行われる「アジア競技大会」。侍ジャパン社会人代表メンバーは都市対抗野球大会を終え、8月18日から直前合宿で合流する。日本通運は都市対抗野球大会では惜しくも2回戦敗退となったが、昨年の「アジア選手権」に続き、社会人日本代表に選ばれた木南了捕手は「結果を出したい」と意気込んでいる。
日本通運は今年の都市対抗野球大会で惜しくも2回戦で敗退。準優勝に終わった昨年の悔しさを晴らすことはできなかった。しかし木南捕手は「都市対抗とアジア競技大会は別」と当初から考えており、すぐに気持ちを切り替えたという。
「一昨年の日本選手権、昨年の都市対抗と2大会連続準優勝で優勝に届かず、今年も都市対抗で優勝できなかったのはもちろん悔しいですが、だからといって、アジア競技大会への気持ちは変わっていません。代表として選んでもらったことに責任感を感じています。気持ちを切り替えて、結果を出したいと思っています」
都市対抗野球大会での反省は代表でも生かしたいと考えている。2回戦の対鷺宮製作所戦は、2回に先制点を許し、そのまま得点を奪えず0-1で敗れた。「打てなかったことも敗因だが、先制点を許してはいけなかった」と木南捕手は振り返る。侍ジャパン社会人代表の目指す野球は「守り勝つ野球」。それは日本通運の戦い方と同じだという。
「日通の野球もまずは守りからです。代表の石井監督も『まずは投手を中心に守る』と言っているので、共通する部分はあります。自分はキャッチャーですから、日頃から守ることを大切にしています。チームでやっていることを代表でもしっかり出したいと思っています」
木南捕手は昨年10月に行われた「アジア選手権」の代表にも選出されており、日の丸を背負うのは2回目だ。代表チームは昨年のメンバー11人がプロ入りし、大きく入れ替わっているが、不安はないという。
「今回の代表メンバーは、昨年のウインターリーグで一緒にプレーしたメンバーがほとんどです。投手の特徴も理解しているので、やりにくさはありません。直前合宿も始まるので、ピッチャーに気持ちよく投げてもらえるように、よりコミュニケーションを取っていきたいと思っています」
社会人代表の強みは「負けたら終わり」の試合をしていること
昨年、国際大会を経験したことでアジア各国との戦い方もわかっており、それが今大会に生きてくると考えている。
「昨年は初めての代表だったので、必死にやるだけでした。今年はアジアのチームとの戦い方も経験している。アジアのチームは、個々のレベルが高く、パワーもある。それでも、自分たちが粘っていれば、必ずミスが出てくる。そこをいかに突いていくかだと思っています。しっかり守って、打線をつなぎ、足を絡めて得点していく。その戦い方が、今年も変わらず重要だと思います」
様々なカテゴリーがある侍ジャパン。その中でも、社会人代表は日ごろから「負けたら終わり」という試合をしていることが、代表チームでもプラスに働いている。
「大学もプロもリーグ戦ですが、社会人はトーナメントを戦っている。負けたら終わりの緊張感を常に味わっています。試合の流れを分かっていて、デッドボールやフォアボール、エラーなど、相手のミスを突くことに集中力を持っていくことができる。みんなの意識がそこに動いていることは、社会人代表の特長でもあり、強みだと思います」
94年以来24年ぶりのアジア競技大会金メダル獲得を目指す侍ジャパン社会人代表。木南捕手は優勝から遠ざかっている大会の代表に選ばれたことに責任感を感じている。
「アジア競技大会で勝っていないという話をたくさん聞いてきました。その大会に日の丸を背負って挑む。重圧もありますが、それ以上に誇りを持って戦いたいと思っています。代表に選んでいただいたからには優勝を目指す。まずは自分のやるべきことをやって、その先に結果がついてくればと思っています」
【了】
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