侍ジャパンの経験が自らの意識を変えた 山岡泰輔「自分自身のレベルアップの場」
世界で戦った経験の全てがマウンドで生かされていている。オリックスで2年目のシーズンを迎えた山岡泰輔投手は「勝つ、勝たないというよりも、学ぶことが多かった。自分自身のレベルアップの場」と日の丸を背負った経験を振り返った。
写真提供=Full-Count
高校、社会人で背負った日の丸 学ぶこと多かった
世界で戦った経験の全てがマウンドで生かされていている。オリックスで2年目のシーズンを迎えた山岡泰輔投手は「勝つ、勝たないというよりも、学ぶことが多かった。自分自身のレベルアップの場」と日の丸を背負った経験を振り返った。
高校時代は「第26回 IBAF 18Uワールドカップ」に選出され、社会人時代にも「第1回 IBAF 21Uワールドカップ」に選ばれるなど高校、社会人で侍ジャパンのユニホームに袖を通し世界と戦った。日の丸を背負うことにプレッシャーを感じたことはなく「僕の中ではいろいろなことが知れる場所です。日本代表の選手は普通の人と違う考えを持っている人が多い。どう思ってプレーしているのか、日々の過ごし方など。自分の引き出しが増える場所」と、自らの成長の場であったことを口にした。
高校時代に初めて日の丸を背負った際には環境面に苦労した。台湾で行われた「第26回 IBAF 18Uワールドカップ」では食事が合わず約2週間で体重は8キロ落ちたという。「やっぱり一番は食事面です。自分は我慢して食べることができない人間なので(笑)。日本代表で台湾には3回行きましたが、日本のカップラーメンとかを持っていきましたね」と振り返る。
国際大会で感じた環境面の違い「日本と同じと思っていくこと自体が間違い」
日本の充実した環境面とは違い海外では食事、球場のコンディションなど全てが未知の体験だった。それでも、国際大会で戦う上で必要なのは、その場の環境にいかに早く慣れることが大事だと感じている。カナダではレフトが極端に狭い球場で試合を行い、台湾では砂利、小石が混じるマウンドに立ち強豪国と試合を重ねた。
「もう慣れるしかない。あれこれ言っても環境は変わらない。そういう球場、ボール、マウンドと考えることが大事だなと。日本が良すぎるだけ。日本と同じと思っていくこと自体が間違いだと思います」
2014年、社会人1年目に選出された「第1回 IBAF 21Uワールドカップ」はプロ、アマ混合チームだった。ここで山岡はプロとアマの意識の違いを思い知らされる。練習、試合が終わり宿舎に帰り、ふとトレーニングルームを見るとプロの選手たちは毎日欠かさず、筋力トレーニングを行っていた。
フル代表は夢の舞台「自分の考え方がもっと変わるかもしれない」
「秋季キャンプを抜けて大会に来ているってことは楽なんですよ。練習量が少なくなって。でも、プロは補うために毎日やっていた。自分は何やってんだろうって。これは追いつけないなって。そこからトレーニングの重要性というか、意識の持ち方が変わりました」
アマチュア時代は日本代表の常連だったが、プロ入り後はまだ一度も日の丸を背負ったことはない。昨年11月に行われた「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」に選出されていたが、ケガを理由に辞退している。自身の体が万全な状態であれば目指すべき場所は勿論、フル代表の侍ジャパンだ。
「フル代表には一流の選手しか集まらない。自分の考え方がもっと変わるかもしれない。いろいろと聞いてみたい。夢なので、日本代表に入ることは」
プロ2年目の今季も先発ローテーションを守り、チームを勝利に導く投球を続ける右腕。誰よりも強い「探求心」を持ち、進化を続けていく。
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次回:7月23日20時頃公開予定