侍ジャパン社会人代表がパキスタンに7回コールド勝利、1位通過でスーパーラウンド進出
侍ジャパン社会人代表が出場する「第28回 BFA アジア選手権」(台湾)は3日、大会2日目を迎え、日本はパキスタンと対戦。13-1と7回コールドで下し、予選ラウンドBグループを1位通過した。
写真提供=Getty Images
先発マスクの木南が4回に左翼へ3ラン「感触がよかった」
侍ジャパン社会人代表が出場する「第28回 BFA アジア選手権」(台湾)は3日、大会2日目を迎え、日本はパキスタンと対戦。13-1と7回コールドで下し、予選ラウンドBグループを1位通過した。
石井章夫監督は「打力のあるチームなので、序盤は競るゲームになるかなと思った。勝ててよかったです」と息をついた。一挙18点を奪うなどした前日の香港戦から一転、日本は小刻みに得点を重ねた。
初回、1死から相手の送球エラーとセンターの前に落ちる安打で走者をためた日本。4番・笹川晃平外野手(東京ガス)の打席でボークが宣告され、1死二、三塁と得点機を広げると、笹川はセンターへ犠飛を放ち、1点を先制した。前日の香港戦で左手甲に死球を受けたが、その影響を感じさせることもなく「あまりいい打球ではなかったけど、点が入ってよかった」とホッとした表情を浮かべた。なおも2死二塁の場面では、5番・菅野剛士外野手(日立製作所)が左中間へタイムリー三塁打。6番の指名打者・大城卓三捕手(NTT西日本)もライト前へのヒットで続き、この回3点を奪った。
2回には2者連続四球で無死一、二塁とし、1番・神里和毅外野手(日本生命)がセンターへ2点適時打。3回には、先頭の菅野が右中間三塁打で出塁すると、7番・伊礼翼内野手(王子)が中前適時打で追加点を挙げ、2死一塁からは9番・北村祥治内野手(トヨタ自動車)が右中間を破る適時二塁打を放った。7-0とリードする4回には、伊礼のタイムリーと8番・木南了捕手(日本通運)の「感触がよかった」と話すレフトへの3ランで4点を加え、突き放した。
木南は3回の第2打席では打ち損じて遊飛に倒れていただけに、4回の本塁打は雪辱弾となった。「正直、ヒットが欲しい気持ちもあったが、打ちにいき過ぎても良くないので、自分の打てる球をしっかり待とうと思っていた。芯に当てることをイメージした」と会心の当たりを喜んだ。
日本はその後も5回に途中出場の長谷川拓真外野手(JR東日本)の適時打、7回には途中出場の渡邉貴美男内野手(JX-ENEOS)の内野ゴロで加点し、7回で13点を挙げた。
先発の阿部は走者を出しながら3回無失点「今後につなげたい」
先発マウンドに上がったのは、今年の都市対抗野球大会2回戦でノーヒットノーランを達成した阿部良亮投手(日本通運)。初回、先頭打者の打球が二塁・若林晃弘内野手(JX-ENEOS)の手前で大きく跳ねる不運なヒットに。2番打者を二ゴロ併殺、3番打者をレフトフライに抑え、打者3人で終わらせた。2回には2死から味方失策で走者を出したが、最後は空振り三振を奪って無失点。3回は3者凡退に斬り、「独特の緊張感がある中、(ボール先行で)カウントを悪くしてしまった。立ち上がりは良くなかったけど、2、3回はしっかりと抑えられたので、今後につなげたい」と話した。
4回からは鈴木健矢投手(JX-ENEOS)が登板。先頭に四球を出したが、その後は、右サイドハンドから繰り出すキレのある直球で3者連続三振を奪い、切り抜けた。5回には、先頭打者に中越二塁打を許すも、太陽が打球にかぶってセンター神里が見失ったもの。無死二塁から、7番打者が打ったセンターフライで二塁走者が三塁へタッチアップ。8番打者の二ゴロの間に1点を献上した。
6回からは3番手として最速157キロを誇る鈴木博志投手(ヤマハ)がマウンドへ。奪った3つのアウトはすべて空振り三振だったが、2安打を献上。「初めての国際大会ということで自分の中で苦しんだ部分がありました。ボールが合わなかった。試合で使うボールで練習していたけど、毎回形が違ったりして…。その都度、対応しながらやっていました」と国際大会ならではのマウンドを振り返った。
回またぎで7回も続投すると、2死から味方の失策で走者を背負ったが、最後は一ゴロに打ち取ってゲームセット。日本は2連勝で予選ラウンドBグループの1位通過を決めた。
当初4日には中国戦が予定されていたが、中国の参加辞退で不戦勝に。日本は6日から始まるスーパーラウンドまで2日間を練習に費やす。この日、2回を無失点とした鈴木博は「明日、明後日と練習があるのでしっかり、調整していきたい」とスーパーラウンドに向けて意気込んだ。
日本は6日のスーパーラウンド初戦でAグループ2位チームと対戦する。2大会ぶり優勝に向け、順調に突き進んでいる。
【了】
記事提供=Full-Count
写真提供=Getty Images