日本シリーズでもワールドシリーズでも大活躍 頂上決戦を彩った侍ジャパンの面々

2025.11.3

日本時間10月25日から日米球界で今シーズンの王者を決める頂上決戦が行われ、日本シリーズでは福岡ソフトバンクが4勝1敗で5年ぶり12度目の日本一に、ワールドシリーズではロサンゼルス・ドジャースが4勝3敗で球団史上初の2年連続9度目の世界一に輝いた。朝はロサンゼルスとトロントで繰り広げられる死闘、夜は日本で大いに盛り上がる熱戦と、濃厚な1週間を過ごしたファンも多いだろう。

写真提供=Full-Count

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10月25日から日米で頂上決戦シリーズが同日スタート

 日本時間10月25日から日米球界で今シーズンの王者を決める頂上決戦が行われ、日本シリーズでは福岡ソフトバンクが4勝1敗で5年ぶり12度目の日本一に、ワールドシリーズではロサンゼルス・ドジャースが4勝3敗で球団史上初の2年連続9度目の世界一に輝いた。朝はロサンゼルスとトロントで繰り広げられる死闘、夜は日本で大いに盛り上がる熱戦と、濃厚な1週間を過ごしたファンも多いだろう。

 豪快なホームランや打者を圧倒するピッチング、機動力を生かしたチーム打撃や投手を盛り立てる華麗な守備など、観る者をエキサイトさせるプレーの数々を披露した選手たち。その中には野球日本代表「侍ジャパン」メンバーとしておなじみの選手が数多く名を連ねた。今回は日本シリーズ、ワールドシリーズの真剣勝負に華を添えた侍ジャパン経験者を紹介したい。

福岡ソフトバンクはトップチーム経験者が11人ベンチ入り

 日本シリーズを制した福岡ソフトバンクは、トップチーム経験者11人がベンチ入りした。先発投手では、第2戦で白星を挙げた上沢直之投手が2018年の日米野球に出場。第4戦に好投した大津亮介投手は今年3月の侍ジャパンシリーズ2025 日本vsオランダで侍デビューを飾った。この強化試合には、今季の救援陣を牽引した杉山一樹投手も出場している。

 今季105試合に出場し、日本シリーズでも先発マスクを被り続けた海野隆司捕手も今年3月、トップチームに初選出されたが、2018年と19年には大学代表として縦縞のユニホームを身にまとった。

 打撃オーダーに目を向けると、2021年に東京で金メダリストとなった柳田悠岐外野手と栗原陵矢内野手、2023 WORLD BASEBALL CLASSIC?(以下WBC)での優勝に韋駄天の走りで貢献した周東佑京外野手が1、2番コンビを結成。同じく東京とWBCで侍ジャパン打線を牽引した近藤健介外野手、2023WBC優勝メンバーの山川穂高内野手と牧原大成内野手、そして第1回WBSCプレミア12(以下プレミア12)では鉄壁の守備で沸かせた今宮健太内野手が続いた。

 その他、東浜巨投手、有原航平投手、嶺井博希捕手、柳町達外野手は大学代表の経験を持ち、上沢投手、近藤選手、牧原選手は第1回WBSC U-21ワールドカップにも出場している。


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阪神にはトップチームはもちろん、U-15代表経験者も

 一方の阪神もまた、侍ジャパン経験者がズラリ。こちらはトップチーム経験者が12人ベンチ入りした。先発投手では、第3戦の才木浩人投手が昨年のプレミア12に出場した。救援陣では岩貞祐太投手が2018年に日米野球で存在感を光らせた他、岩崎優投手は2021年の東京、湯浅京己投手は2023年WBCで優勝を経験。また、アジアプロ野球チャンピオンシップ2023では桐敷拓馬投手と及川雅貴投手、今年3月のオランダ戦では石井大智投手が活躍した。

 野手では、2023年にWBC優勝メンバーとなった中野拓夢内野手、東京で金メダルを手にした梅野隆太郎捕手に加え、近本光司外野手と佐藤輝明外野手は侍ジャパンシリーズ2022 日本vsオーストラリアに出場、森下翔太外野手は第3回プレミア12で勝負強さを見せた。大山悠輔内野手は侍ジャパンシリーズ2018 日本vsオーストラリアを経験している。

 その他、植田海内野手がU-23代表、島田海吏外野手はU-23代表と大学代表、村上頌樹投手、坂本誠志郎捕手、熊谷敬宥内野手は大学代表として国際大会でプレーしている。また、豊田寛外野手はU-18代表、及川投手はU-15代表の経験者だ。

 11月15、16日の「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本vs韓国」では、福岡ソフトバンクから松本裕樹投手と野村勇外野手、阪神からは坂本捕手がトップチームに初選出されている。

ドジャース3投手は2023年WBC優勝に貢献

 ワールドシリーズで2年連続世界一を果たしたロサンゼルス・ドジャースには、大谷翔平選手、山本由伸投手、佐々木朗希投手が在籍。この3投手は、2023年にWBC優勝をともに味わったメンバーでもある。中でも、大谷選手が見せた投打の二刀流での活躍は今でも語り草となっている。

 決勝の米国戦に「3番・DH」で先発出場した大谷選手は、試合途中にブルペンでの投球練習を開始。9回にDHを解除してマウンドに上がると、最後は当時ロサンゼルス・エンゼルスで同僚だったマイク・トラウト外野手を空振り三振に斬って、日本の3大会ぶり3度目の優勝を決めた。

 佐々木投手は1次ラウンド第3戦のチェコ戦で3回2/3を1失点として勝利を飾り、続く第4戦のオーストラリア戦では山本投手が4回を1安打8奪三振無失点と好投。そして、準決勝のメキシコ戦では、先発した佐々木投手から山本投手へとマウンドが引き継がれた。そして2人はWBCの熱戦を経験した後、海を渡り、MLBを主戦場とするようになった。

 日米の頂上決戦で躍動した数多くの侍ジャパン経験者たち。アンダー世代からトップチームまで系統を立て、侍ジャパンを常設化して継続的な強化を行ってきた成果の表れと言えそうだ。

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写真提供=Getty Images, Full-Count

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