甲子園のヒーローらが目指す大会2連覇! U-18ワールドカップ、5日に沖縄で開幕
9月5日から沖縄を舞台に「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18ワールドカップ」が開催される。野球日本代表「侍ジャパン」U-18代表として選ばれた精鋭20人が、小倉全由監督の下で目指すのは大会2連覇。2015年の大阪以来2度目の開催となる日本に、世代を代表する“金の卵”たちが世界から集まり、頂点を目指して熱戦を繰り広げる。

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歴戦の猛者・小倉全由監督の下、世代を代表する20選手が集結
9月5日から沖縄を舞台に「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18ワールドカップ」が開催される。野球日本代表「侍ジャパン」U-18代表として選ばれた精鋭20人が、小倉全由監督の下で目指すのは大会2連覇。2015年の大阪以来2度目の開催となる日本に、世代を代表する“金の卵”たちが世界から集まり、頂点を目指して熱戦を繰り広げる。
1981年にAAA世界野球選手権大会として産声を上げた歴史ある大会。当初は毎年開催されていたが、2000年以降は2年に1回の開催となった(2012、13年は連続開催)。最多優勝回数を誇るのはキューバで11回、その後に米国(10回)、韓国(5回)、チャイニーズ・タイペイ(3回)、日本とカナダ(1回)が続く。最近10大会を見てみると、米国が優勝5度、準優勝3度と安定した強さを誇っている。
日本は第30回大会まで4度、決勝に駒を進めたが、なかなか優勝には手が届かなかった。だが、2023年に台湾で行われた前回大会で、馬淵史朗監督が率いたチームが決勝でチャイニーズ・タイペイに2-1で勝利し、悲願の初優勝を飾った。2連覇の期待が掛かる今回は、東京の強豪校でもある関東第一、日大第三の監督を歴任した小倉監督が、2024年の「第13回 BFA U18アジア選手権」に続いて指揮を執る。
奥村頼人、石垣元気、坂本慎太郎ら世代トップがズラリ
第107回全国高等学校野球選手権大会の決勝戦が行われた8月23日に発表された代表20選手のうち、唯一の2年生となったのが、初優勝を飾った沖縄尚学の左腕エース・末吉良丞投手。今春の第97回選抜高等学校野球大会を制した横浜からは奥村頼人投手、奥村凌太内野手、為永皓内野手、阿部葉太外野手の4人が選出された。
その他にも、今夏の甲子園を沸かせた面々がズラリ。最速158キロを誇る右腕・石垣元気投手(健大高崎)、強打の二刀流左腕・坂本慎太郎投手(関東第一)に加え、8強勢からは西村一毅投手(京都国際)、横山悠捕手(山梨学院)、高畑知季内野手(東洋大姫路)が選ばれた。
中野大虎投手(大阪桐蔭)、大栄利哉捕手(学法石川)、藤森海斗捕手(明徳義塾)、辻琉沙内野手(履正社)、川口蒼旺外野手(神戸国際大付)の5人は、惜しくも今夏は甲子園の土を踏めなかったが代表入りした。
ポジション別に見ると、投手9人、捕手3人、内野手6人、外野手2人という内訳。外野手が極端に少なく思えるが、奥村投手や坂本投手が野手として出場する際は外野を守るなど、複数のポジションをこなせる選手が多い。決勝まで進めば10日間で9試合を戦う上、登録人数が20人と限られているため、外野手を最小限とし、投手を厚めにしたようだ。
31日に大学代表、2日に沖縄県高校選抜と壮行試合を実施
今回出場するのは、日本と同じグループAとなった韓国、プエルトリコ、キューバ、イタリア、南アフリカ、そして米国と同じグループBのチャイニーズ・タイペイ、パナマ、オーストラリア、ドイツ、中国の12チームだ。オープニングラウンドではそれぞれのグループ内で総当たり戦を行い、上位3チームずつがスーパーラウンドに進出。スーパーラウンドではオープニングラウンドで対戦していない3チームと戦った上、オープニングラウンドで戦った2チームとの勝敗を加えて順位を決定。上位2チームは決勝、続く2チームが3位決定戦に駒を進める。
日本は8月28日から沖縄で直前合宿を行い、31日には侍ジャパン大学代表、9月2日には沖縄県高校選抜との壮行試合に臨む予定だ。大会前にチームとして活動する期間は8日間と短いが、一瞬一瞬を大切にしながら結束を強め、2大会連続の優勝を目指す。
過去大会には大谷翔平、宮城大弥らも出場
本大会(前身大会を含む)への出場を経て、大きく羽ばたいた選手は多い。ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平投手と佐々木朗希投手、サンディエゴ・パドレスの松井裕樹投手らMLB選手に加え、オリックスの宮城大弥投手、北海道日本ハムの清宮幸太郎内野手と万波中正外野手、広島東洋の森下暢仁投手、横浜DeNAの藤浪晋太郎投手らは、ほんの一例。海外代表チームを見ると、シカゴ・カブスで活躍するPCAことピート・クロウ=アームストロング外野手も2019年の第29回大会に出場し、東京ヤクルトの奥川恭伸投手とともにオールスターチームに選出されている。
沖縄が舞台となる今大会にも、世界各地から未来のスーパースターたちが集結する。国や地域を代表する誇りと名誉を胸に戦う10日間。果たしてどんなドラマが待ち受けているのか、期待したい。
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