U-15代表から社会人代表まで 侍ジャパン経験を持つ主なNPB新入団選手たち
今年もいよいよ球春がやってきた。2020年2月1日にNPB全12球団が宮崎県と沖縄県でキャンプイン。オフにそれぞれトレーニングを積んだ選手たちがチームとなり、リーグ優勝、日本一という目標に向かってスタートを切った。
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今季はドラフト1位入団12人のうち7人が高卒ルーキー
今年もいよいよ球春がやってきた。2020年2月1日にNPB全12球団が宮崎県と沖縄県でキャンプイン。オフにそれぞれトレーニングを積んだ選手たちがチームとなり、リーグ優勝、日本一という目標に向かってスタートを切った。
この春、新たにNPBの門を叩いたのは、支配下74人、育成33人、合計107人の選手たちだ。高校、大学、社会人、独立リーグと出身チームや辿った道は様々だが、ここからは横一線。プロとして活躍するため、必死の挑戦が始まる。
ルーキーの中には、アンダー世代や社会人など各カテゴリーで侍ジャパンに選出された経験を持つ選手も多い。ここでは支配下登録される新人選手74人の中から、主な侍ジャパン経験者を紹介したい。
まずは侍ジャパンU-18代表から。今季は12球団のドラフト1位指名のうち、4球団が競合した佐々木朗希投手(千葉ロッテ)、3球団が競合した奥川恭伸投手(東京ヤクルト)など高校生が7人を占めた。昨年韓国で行われた「第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」に侍ジャパンU-18代表として20選手が参加。そのうち14人がプロ志望届を提出し、13人がプロ入りした。佐々木投手と奥川投手の他にも、宮城大弥投手(オリックス)、石川昂弥内野手(中日)、西純矢投手(阪神)、森敬斗内野手(横浜DeNA)が1位指名を勝ち取った。佐々木投手、西投手、宮城投手、森内野手はいずれも最後の夏に甲子園出場は叶わなかったが、侍ジャパンU-18代表で存在感を発揮。秘める才能を光らせた。
その他、前佑囲斗投手(オリックス4位)、浅田将汰投手(横浜DeNA7位)、山瀬慎之助捕手(読売5位)、水上桂捕手(東北楽天7位)、韮澤雄也内野手(広島東洋4位)、遠藤成内野手(阪神4位)、武岡龍世内野手(東京ヤクルト6位)が、侍ジャパンU-18代表を経て憧れのNPB入り。近年では、高卒ルーキーを即戦力としては起用せず、2軍でじっくり育成するチームも多い。自分が持つ可能性をどこまで広げられるか、その成長に期待したい。
2019年の大学代表からは広島東洋の森下投手ら7人がプロ入り
侍ジャパン大学代表は昨年「第43回 日米大学野球選手権大会」で3大会ぶり19度目の優勝を果たした。代表入りした24人のうち8人がプロ志望届を提出。広島東洋に1位指名された森下暢仁投手をはじめ7人が、プロとしての一歩を踏み出す。大学代表の中で唯一ドラフト1位指名された森下投手は、緩急を自在に使う投球スタイルで大学NO1投手と称された。日米大学野球選手権大会では5試合のうち3試合に先発して2勝1敗、15イニングで2失点、17奪三振と好投し、優勝に大きく貢献した。
森下投手の他にも、速球派の吉田大喜投手が東京ヤクルトに2位指名で入団。捕手は佐藤都志也(千葉ロッテ2位)、海野隆司(福岡ソフトバンク2位)、郡司裕也(中日4位)の3選手、野手では柳町達外野手(福岡ソフトバンク5位)、宇草孔基外野手(広島東洋2位)がプロの門を叩く。いずれも即戦力としての期待は高く、7人のうち何人が開幕1軍を手にするかにも注目したい。
社会人代表からは3人がプロとしてスタート、かつてのU-15代表も名を連ねる
侍ジャパン社会人代表は、2019年に「2019 FIBT-YOSHIDA CHALLENGE」と「第29回 BFAアジア選手権」の2大会を戦い、前者ではフランス代表に4勝1敗で勝ち越し、後者では激戦の末にチャイニーズ・タイペイに敗れて準優勝だった。この時、代表入りしたメンバーの中から今春プロ入りしたのは3選手で、1位入団は東北楽天のユニホームを着る小深田大翔内野手だ。168センチと小柄ながら俊足好打で本職の遊撃以外にも複数ポジションを守れる。同じ東北楽天には6位で瀧中瞭太投手が入団。岡野祐一郎投手は中日に3位指名された。いずれも即戦力として新チームに貢献する気構えだ。
その他、2016年の「第3回WBSC U-15ベースボールワールドカップ」には宮城投手と及川雅貴投手(阪神3位)が出場し、2015年の「第27回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」には森下投手、郡司捕手、宇草外野手、勝俣翔貴内野手(オリックス5位)が代表入りしている。
支配下ルーキー74人のうち、2019年に侍ジャパンのユニホームを着た選手は高校、大学、社会人を合わせて23人で、ほぼ1/3を占めることになる。かつてアンダー世代で侍ジャパン入りした経験を持つ選手を合わせれば、その数はさらに増加。各カテゴリーでの代表経験がプロ入りへの思いを強くし、技術面でも精神面でも選手を大きく成長させる一端を担うことになったと言えそうだ。
侍ジャパン経験者を含むルーキーたちが、プロとしてどんな成長を遂げ、活躍を見せてくれるのか、楽しみに見守ろう。
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