まさかの逆転負けで、WBSCプレミア12の初代王者を逃した。先発の大谷翔平(北海道日本ハム)は7回無失点、11奪三振の圧巻投球を見せたが、9回に一挙4点を奪われ、侍ジャパンは3位決定戦に回ることになった。
大谷はこの試合も立ち上がりからエンジン全開。2番イ・ヨンギュの打席で160キロを計測するなど初回を三者凡退。2回は先頭の4番イ・デホに死球を与えたが、一死から6番ミン・ビョンホンを注文通りの併殺に仕留めた。
3回は2つの空振り三振を奪い、奪三振ショーに突入。4回一死から5者連続三振をマークし5回まで無安打8奪三振の快投。7回に先頭の1番チョン・グンウに初安打を許したが、 続く上位陣を完璧に封じ込め、7回を85球、1安打、11奪三振の内容で、先発の仕事を完璧に果たした。
打線は0-0で迎えた4回、先頭の5番中田翔(北海道日本ハム)が四球を選ぶと、一死から7番中村晃(福岡ソフトバンク)が左安を放ち一、三塁と好機拡大。ここで8番平田良介(中日)が先制打となる左前適時打を放つと、 続く嶋基宏(楽天)の打球を相手遊撃手が二塁へ悪送球し、労せず2点目を奪った。
これで韓国先発のイ・デウン(千葉ロッテ)をマウンドから引きずり降ろすと、韓国2番手のチャ・ウチャンから、2番坂本勇人(読売)が3点目となる犠飛を放った。
日本ベンチは3-0の8回から、大谷に代え則本昂大(東北楽天)を投入。今大会無失点を続ける右腕は8回を三者凡退に抑えたが、9回は先頭打者からの3連打を浴び、たちまち2点差に迫られてしまう。
さらに無死二、三塁から、2番イ・ヨンギュに死球を与え無死満塁。日本ベンチは則本を諦め3番手の松井裕樹(東北楽天)にスイッチしたが、こちらも3番キム・ヒョンスに押し出し四球を与えてしまい、 小久保裕紀監督は4番手として増井浩俊(北海道日本ハム)の交代を告げた。
しかし、増井も韓国打線の勢いを止められず、4番イ・デホに2点適時打を許し逆転。後続は何とか抑えたが、頼みのリリーフ陣が3点リードを守り切れず、9回だけで4点を失ってしまった。
サヨナラに期待がかかった9回裏は、二死から中田が意地の中安を放つも、最後は代打の中村剛也(埼玉西武)が三ゴロに倒れ万事休す。打線は4回に3点を先制したが、その後の好機で追加点を奪えなかったことが最後に響く形となった。
予選から6連勝で準決勝まで進むも、宿敵・韓国に敗れた侍ジャパン。それでもプライドをかけ、21日の3位決定戦に挑む。
記事提供=ベースボールキング
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
韓国 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 6 | 1 |
日本 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 6 | 0 |
【勝投手】 | イム・チャンミン |
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【敗投手】 | 則本 昂大 |
【セーブ】 | イ・ヒョンスン |