小園海斗がプレミア12で得た“収穫”と誓った成長 2026年WBCは「絶対に行きたい」
2018年、4球団競合の末にドラフト1位で広島東洋に入団し、1年目から1軍で58試合に出場するなど、主力として活躍している小園海斗内野手。昨年11月に開催された「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」で野球日本代表「侍ジャパン」に選出され、打率.387の活躍で準優勝に貢献した。

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2024年11月のプレミア12では打率.387の活躍でベストナイン選出
2018年、4球団競合の末にドラフト1位で広島東洋に入団し、1年目から1軍で58試合に出場するなど、主力として活躍している小園海斗内野手。昨年11月に開催された「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」で野球日本代表「侍ジャパン」に選出され、打率.387の活躍で準優勝に貢献した。
「優勝できなかったのは悔しいですが、大会を通じていい試合ができたと思います。台湾遠征もありましたし、試合を重ねるごとにチームが1つになって戦えている感覚がありました」
代表初選出が多く、20代が中心のフレッシュなメンバーで挑んだプレミア12。その中で、24歳の小園選手は慣れない2番打者を担い、本職ではない二塁で大会ベストナインを獲得。国際大会で優れた適応力を発揮した。
「好きにやっていいよ」侍ジャパン・井端監督の言葉に奮起
米国戦では2本塁打を含む3安打7打点を記録するなど、大会通算で打率.387、12安打、2本塁打はチームトップの成績だ。世界野球ソフトボール連盟が選出する「オール・ワールドチーム」にも選ばれるなど、大会をきっかけに世界にその名を広めた。
「勝つことが大事だったので、自分の成績は気にしていませんでした。打撃に関しては、シーズン中と少しアプローチを変えました。その結果、意識しなくても長打を打つことができたので、この感覚を忘れずに成長していきたいと思っています」
井端弘和監督の存在も大きかった。監督就任以来、小園選手を主力として起用。プレミア12では2番に起用しながらバントのサインを一度も出さなかったことからも、信頼感の高さがうかがえる。
「監督からは『好きにやっていいよ』と言われていました。打順に関しては、打ってつないでくれと言われたので、それに応えられるように徹底してやるだけでした。監督の意図が明確だったのですごくやりやすかったです」
中学、高校でも侍ジャパン入り「経験は財産になっています」
侍ジャパンはなじみ深い場所でもある。プロ入り前にはU-15代表、U-18代表に選ばれるなど、早くから世界を舞台に戦ってきた。それだけに国際大会の厳しさや難しさを理解している。
「何が起こるか本当に分かりません。試合が2~3時間中断したこともありました。また、海外遠征だと気候や食事に早く慣れないといけません。難しい面はたくさんありますが、それを若い頃から経験させてもらえたのは自分の財産になっています」
プロ2年目は1軍出場わずか3試合で打率.000と悔しいシーズンもあったが、着々と成長を重ね、広島東洋の主力に成長。そして、2023年に開催された「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」でトップチームに初選出されるまでに成長した。
「プロである以上、代表に選ばれるようにやってきました。もちろん、そこがゴールではないですが、日の丸を背負って活躍したいという憧れはあったので、これからも選んでいただける選手であり続けたいと思っています」
見据える次の大舞台・WBCは「絶対に行きたい」
侍ジャパンが次に見据えているのは、来年3月に開催される「2026 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(WBC)だ。連覇が期待される大会には「絶対に行きたいです」と意気込む。
「プレミア12はWBCに向けてのアピールの場だと思っていたので、今季も結果を残して、メンバーに名前を連ねられるようにしたいです。ポジションにこだわりもありません。どこでも対応できるのが強みだと思うので、プレミア12の経験を活かしていきたいと思います」
侍ジャパンでの活躍で“小園海斗”という名前は全国区になりつつある。野球少年が憧れる選手として名前を聞くことも増えた。「目標にする選手として思ってもらえるのは素直にうれしいですし、励みになります。憧れにもっと近づけるように頑張りたいですね」。
今季から慣れ親しんだ51番から5番に背番号を変更。新しくなった番号とともに、7年ぶりのリーグ優勝を目指すチームの勝利に貢献することが、WBC出場への足がかりとなる。
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