各カテゴリー代表からトップチーム入り WBC優勝を掴んだ“侍ジャパン”経験者たち

2023.4.10

3月に日本列島に旋風を巻き起こした「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™(以下WBC)」。14年ぶりに優勝を手にした野球日本代表「侍ジャパン」は栗山英樹監督の下、故障で辞退を余儀なくされた鈴木誠也外野手(シカゴ・カブス)と栗林良吏投手(広島東洋)を含む32選手が心を一つにし、全7戦を勝ち抜いた。トップチームが見せた雄姿は、侍ジャパンを構成する各カテゴリー代表にも大きな希望と目標を与えたことだろう。

写真提供=Getty Images

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野球日本代表「侍ジャパン」は2014年から系統立った強化に着手

 3月に日本列島に旋風を巻き起こした「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™(以下WBC)」。14年ぶりに優勝を手にした野球日本代表「侍ジャパン」は栗山英樹監督の下、故障で辞退を余儀なくされた鈴木誠也外野手(シカゴ・カブス)と栗林良吏投手(広島東洋)を含む32選手が心を一つにし、全7戦を勝ち抜いた。トップチームが見せた雄姿は、侍ジャパンを構成する各カテゴリー代表にも大きな希望と目標を与えたことだろう。

 侍ジャパンは2014年からトップチームを頂点に、社会人、U-23/21、大学、U-18、U-15、U-12、女子の8カテゴリーを設け、系統立った強化・育成、普及に努めてきた。全カテゴリーでトップチームと同じデザインのユニホームを着用。侍ジャパンとしての結束力を強めると同時に、アンダー世代であっても代表としてプレーする誇りと自覚を促す意図もある。今回のWBC優勝は、侍ジャパンへの憧れを強くすると同時に、縦縞のユニホームを身にまとうことの価値を高めた。

栗山ジャパンに集まった数多くの各カテゴリー代表経験者たち

“栗山ジャパン”のメンバー32選手の中にも、社会人以下のカテゴリーで代表経験を持つ選手は多い。侍ジャパンが本格始動した2014年以降を見てみると、岡本和真内野手(読売)、佐々木朗希投手(千葉ロッテ)、宮城大弥投手(オリックス)がU-18代表を経験。吉田正尚外野手(ボストン・レッドソックス)、栗林投手、伊藤大海投手(北海道日本ハム)、牧秀悟内野手(横浜DeNA)が大学代表として、近藤健介外野手(福岡ソフトバンク)、山崎颯一郎投手(オリックス)、周東佑京外野手(福岡ソフトバンク)がU-21/U-23代表、大城卓三捕手(読売)が社会人代表として国際大会経験を積んだ。宮城投手はU-15代表も経験している。

 こういった選手たちが異口同音に語るのが、国際大会の経験が視野を広げ、選手としての成長を後押ししたということ、そしてトップチームでの代表入りへの想いを強くしたということだ。

 2019年の「第43回日米大学野球選手権大会」で3年生ながら4番打者を任された牧選手は「プロで生きる経験」だったと振り返り、「あの舞台を経験できたことは自分の自信になりました。思い切ってやれる舞台で自分らしい打撃ができた。そういう経験があるからこそ、プロに入っても堂々といられるのかなと、改めて思います」と語っている。

経験者たちが語る代表チームで得た経験と刺激

 山崎投手は2018年にコロンビアが舞台となった「第2回 WBSC U-23ワールドカップ」に出場。2試合で先発マウンドに上がり無失点に抑えたが、海外の同世代選手に比べて「僕はまだまだ線が細い」と痛感。帰国後はウエイトトレーニングやストレッチなどを採り入れながら、当時80キロだった体重を90キロ以上に増やした。体重や筋力の増加に伴い、球速もアップ。190センチの長身から投げ下ろし最速160キロのストレートが武器となった。

 2018年と19年の2度にわたり「日米大学野球選手権大会」に出場した伊藤投手は当時、大学代表入りへの想いが原動力となった。1年生の時に大学を変えたため、大学野球連盟の規定により1年間は公式戦に出場できず。体づくりに励む日々を過ごしながら「試合に出られた時にインパクトを与えられるような投球を見せて、大学ジャパンに入りたいと思っていました」と明かしている。その目標に到達すると、今度はトップチーム入りに狙いを定め、現実のものとした。

2023年も各カテゴリーで開催される国際大会に未来のスター選手たちが挑戦

 2013年以前にも目を向けると、ダルビッシュ有投手(サンディエゴ・パドレス)、山田哲人内野手(東京ヤクルト)、大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)、松井裕樹投手(東北楽天)、近藤選手が高校代表、山川穂高内野手(埼玉西武)は大学代表を経験。中村悠平捕手(東京ヤクルト)は20歳だった2010年に、25歳以下の若手選手で編成された日本代表として「第17回IBAFインターコンチネンタルカップ」を戦っている。

 各世代での代表経験を生かし、トップチームで世界の頂点に立った選手は半数を超える。今回のWBC優勝をきっかけに縦縞のユニホームへの憧れを強め、各カテゴリーでの代表入りを目指す選手も増えるだろう。今年もまた、多くのカテゴリーで国際大会が予定されているが、選ばれるメンバーの中には未来のトップチームで活躍する選手がいるかもしれない。


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