W杯の日程決定 仁志監督率いる侍ジャパンU-12代表は悲願の世界一に輝けるか

2017.6.19

7月28日に台湾・台南市で開催される「第4回 WBSC U-12ワールドカップ」。悲願の世界一を目指す侍ジャパンU-12代表は前回大会に引き続き、仁志敏久監督が指揮を執ることが決まっており、今年4月には新投手コーチとして江尻慎太郎氏の招聘も発表された。枚岡ボーイズの岑和幸氏、千葉緑リトルシニアの孫山昇太郎氏もコーチとしてチームをサポートし、決戦に挑む。

写真提供=Getty Images

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7月28日に台湾で開幕するワールドカップ、対戦日程が決定

 7月28日に台湾・台南市で開催される「第4回 WBSC U-12ワールドカップ」。悲願の世界一を目指す侍ジャパンU-12代表は前回大会に引き続き、仁志敏久監督が指揮を執ることが決まっており、今年4月には新投手コーチとして江尻慎太郎氏の招聘も発表された。枚岡ボーイズの岑和幸氏、千葉緑リトルシニアの孫山昇太郎氏もコーチとしてチームをサポートし、決戦に挑む。

 今大会はグループAに日本、チャイニーズ・タイペイ、メキシコ、チェコ、ブラジル、南アフリカ、グループBにアメリカ、韓国、オーストラリア、パナマ、ニカラグア、ドイツが振り分けられており、5月には大会の対戦スケジュールが発表となった。

 日本は初日の第2試合でチェコと激突。第2日には第4試合でメキシコ、第3日には第6試合でチャイニーズ・タイペイ、第4日には第4試合で南アフリカ、第5日には第4試合でブラジルと対戦する。続くスーパーラウンドには各グループ上位3チームが進出し、最終的にファイナルに勝ち進んだ2チームが8月6日に雌雄を決する。

 以下が日本のスケジュールと悲願の世界一への道のりだ。

〇オープニングラウンド(日本はグループA)
7月28日 チェコ戦
7月29日 メキシコ戦
7月30日 チャイニーズ・タイペイ戦
7月31日 南アフリカ戦
8月01日 ブラジル戦

〇スーパーラウンド(グループAとグループBの上位3チームが進出)
8月3日~5日

〇決勝戦&3位決定戦
8月6日

 果たして若き侍戦士たちは世界の頂点に立てるのか――。

過去の3大会で頂点を逃すも成長の跡を見せる侍ジャパンU-12代表

 同年代のワールドカップは2011年に初めて開催された。第1回大会で日本はブラジル、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、エクアドル、香港、リトアニアと1次ラウンド同組となり、4勝2敗の3位で4強進出を逃した。5位から8位を決める2次ラウンドではイタリア、ブラジルと破り、大会通算6勝2敗で5位に。初代王者には6勝1敗のチャイニーズ・タイペイが輝き、キューバが2位に入った。日本の2敗はこの上位2チームに喫したものだった。

 続く2013年の第2回大会で日本はチャイニーズ・タイペイ、イタリア、チェコ、フィリピン、ブラジル、メキシコと1次ラウンド同組となり、今度は全勝で準々決勝に進出。前回敗れたチャイニーズ・タイペイも4-2で破り、雪辱を果たした。続くパナマ戦にも勝って4強へと勝ち上がったが、準決勝でアメリカに1-9と敗北。3位決定戦でベネズエラを破りトップ3は死守したものの、世界一には届かなかった。同大会は日本を破ったアメリカが頂点に立った。

 2014年に仁志氏が監督に就任して迎えた2015年の第3回大会は、オープニングラウンドでアメリカ、メキシコ、オーストラリア、ニカラグア、フランスと同組となり、初戦のオーストラリア戦に12-0と大勝。しかし、続くアメリカ戦、ニカラグア戦と連敗し、3勝2敗の3位に終わった。上位3チームがスーパーラウンドに進めるため、勝ち上がることはできたが、その後もチャイニーズ・タイペイ、キューバ、ベネズエラに競り負け、3連敗。最終順位は6位となり、前回から成績を落とす結果となった。大会はアメリカが連覇を成し遂げている。

 上記のように過去3大会でいずれも頂点に立てなかった侍ジャパンU-12代表だが、近年、着実に力をつけてきている。昨年12月、中国・広東省で開催された「第9回 BFA U-12アジア選手権」では躍進。それまでは6度決勝に進出するも寸前のところで優勝を阻まれてきたが、同大会では韓国を4-1で破り、ついにアジアの頂点に立った。開幕から無傷の5連勝での栄冠だった。

 その裏ではチーム選抜も入念に行っており、大会前は大阪と東京の2会場で選手選考合宿を実施。15名の代表選手は初めて開催されたトライアウトで選ばれた。選手の力を把握した上でチームを構成し、本番に備えられたこともアジア初制覇を成し遂げた要因の一つとなった。今回のワールドカップに向けてもすでに東西でトライアウトを実施。今年4月に神奈川と大阪で選手選考が行われ、仁志監督らが直接視察し、その実力を見極めている。

 仁志監督は昨年、アジアを制した際に「今後はアジアだけではなく、来年はワールドカップがありますので、そういった大きな大会でも日本の名前をトップに連ねられるようにしたいですね。侍ジャパンとしても、日本の野球界全体としても一丸となってトップを目指して頑張っていきたいと思います」と意気込みを示していた。

 アジア王者から世界王者へ――。まずは初戦のチェコにきっちりと勝ち切り、勢いに乗りたいところだ。

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