侍ジャパン、2次ラウンド初戦はオランダと対決 日本野球を熟知する難敵撃破狙う

2017.3.11

第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)で2大会ぶりの優勝を狙う野球日本代表「侍ジャパン」は、1次ラウンドのプールBを3戦全勝で1位通過。12日から始まる2次ラウンドでは、韓国・ソウルで開催されたプールA1位のイスラエル、同2位のオランダ、そしてプールBを2位通過したキューバと対戦する。この4チームのうち上位2チームが決勝ラウンド(ロサンゼルス、ドジャースタジアム)にコマを進める。

写真提供=Getty Images

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監督は元ヤクルトのミューレンス、NPBシーズン本塁打記録持つバレンティンも

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)で2大会ぶりの優勝を狙う野球日本代表「侍ジャパン」は、1次ラウンドのプールBを3戦全勝で1位通過。12日から始まる2次ラウンドでは、韓国・ソウルで開催されたプールA1位のイスラエル、同2位のオランダ、そしてプールBを2位通過したキューバと対戦する。この4チームのうち上位2チームが決勝ラウンド(ロサンゼルス、ドジャースタジアム)にコマを進める。

 侍ジャパンは12日、2次ラウンドの第1戦でオランダ(プールA2位)と対決する。オランダとは昨年11月の強化試合で2試合を戦ったが、今回は野手を中心にガラリとメンバーを替えてきた。内野を固めるのは、現役メジャー選手たち。二塁はJ・スクープ(オリオールズ)、遊撃はシモンズ(エンゼルス)とグレゴリアス(ヤンキース)、三塁はボガーツ(レッドソックス)という豪華布陣。いずれもメジャーを代表する守備の名手で、ゴロの打球は外野へ逃さない。外野には本来は二遊間を守るプロファー(レンジャーズ)が中堅、ヤクルトのバレンティンが右翼に就く。

 オランダの強みは打撃。4番に座るバレンティンは言わずもがなのNPBシーズン本塁打記録(60本)保持者だ。3番のボガーツ(21本)、5番のJ・スクープ(25本)、6番・グレゴリアス(20本)は巧みなバットコントロールとパワーを兼ね備える。近年は怪我に悩まされたプロファーも、1次ラウンドでは打率.545、1本塁打、3打点と絶好調で、1番のシモンズも合わせ、5人のメジャー選手はスピードを兼ね揃えているだけに、足を絡めた攻撃にも注意が必要だ。

先発投手はバンデンハークと石川が濃厚

 12日の日本戦で先発濃厚と見られるのが、福岡ソフトバンクのバンデンハークだ。1次ラウンドでは初戦の韓国戦に登板。4回を投げて62球、3安打2四球無失点で白星を手に入れた。NPBでは通算16勝3敗、防御率3.14と打者を圧倒。バンデンハークと侍ジャパン打線の両者にとって、互いに手の内を知る相手だけに、一筋縄ではいかないだろう。同時に、オランダを率いるミューレンス監督(元東京ヤクルト)、ジョーンズ・ヘッドコーチ(元東北楽天)は日本野球を熟知している。

 一方の日本は、1次ラウンドに続いて初戦先発は石川歩(千葉ロッテ)か。7日のキューバ戦では、初回こそ走者を三塁に進める場面もあったが、2回以降は緩急をつけた本来の投球を披露。1点リードの3回に犠飛で1点を失ったが、4回を2安打1失点でWBC初マウンドを終えた。

小久保監督が挙げる2次ラウンドのポイント「先発投手でしょうね」

 小久保裕紀監督は2次ラウンドのポイントについて「先発投手でしょうね」と語る。2次ラウンドからは球数制限が80球までアップ。先発には「5回までは投げてもらうイメージ。その後のつなぎをどうするか」と話し、先発投手の出来が、6回以降マウンドに送る中継ぎの起用法に大きな影響与えることになる。

 好調が続く打線は、3試合で22得点を記録。1次ラウンドを勝ち抜いた4チームの中で最多得点を誇る。毎試合2本ずつ合計6本が飛び出したホームランに、指揮官は「これだけホームランが出たのは想定外」と驚きと同時に喜びを隠さない。「これから厳しい戦いが続く中で、好調な選手には状態をキープしてもらいたいですね」と期待を寄せた。

 1次ラウンド以上に厳しい戦いが予想される中、2次ラウンドの初戦を制し、勢いあるスタートを切りたい。

【了】

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