侍ジャパンがCPBL選抜チャイニーズ・タイペイに圧勝! 機動力生かした攻撃が奏功
第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)で2大会ぶりの世界一奪還に臨む「侍ジャパン」は、3月1日にCPBL選抜チャイニーズ・タイペイとの壮行試合第2戦(ヤフオクドーム)を行い、9-1で圧勝した。先発を務めたエース菅野智之投手(読売)が4回を4安打無失点とすると、打線が奮起。機動力を絡めた攻撃で大量9点を奪い、2017年初勝利を飾った。
写真提供=Getty Images
エース菅野が4回無失点、4番筒香は3打点と危なげない活躍
第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)で2大会ぶりの世界一奪還に臨む「侍ジャパン」は、3月1日にCPBL選抜チャイニーズ・タイペイとの壮行試合第2戦(ヤフオクドーム)を行い、9-1で圧勝した。先発を務めたエース菅野智之投手(読売)が4回を4安打無失点とすると、打線が奮起。機動力を絡めた攻撃で大量9点を奪い、2017年初勝利を飾った。
2月25日の「2017 侍ジャパンオープニングマッチ」(KIRISHIMAサンマリン宮崎)では福岡ソフトバンクに0-2で黒星、同28日にもCPBL選抜チャイニーズ・タイペイとの壮行試合第1戦に5-8で敗れ、2連敗中だった侍ジャパン。その重い空気を吹き飛ばしたのが、初回、山田哲人内野手(東京ヤクルト)の放った先頭打者本塁打だった。
先制に成功した侍ジャパンは、5回には4番・筒香嘉智外野手(横浜DeNA)の打席で重盗を成功させ、敵の失策と中田翔内野手(北海道日本ハム)の中犠飛で2点を追加。6回には筒香の2点適時打などで4点、7回にも2点を加え、大量9点を奪った。小久保裕紀監督は5回の重盗の場面を振り返り、「自己犠牲もあった。筒香がグッと我慢した打席だった」と、チームのために1ストライクからの2球目ストライクを見逃して好機を広げた主砲を称えた。
この日先発した野手は中田と小林誠司捕手(読売)以外は安打を記録。なかなか打撃の調子が上がらない中田は、無安打も犠飛で勝利に貢献。小久保監督は「一時期よりも状態はいい。彼が打たないと筒香が生きないので、あと2試合で調子が上がるように」と期待を寄せつつ、「基本的にクリーンナップは触らない」と主軸の打順変更は行わないことを明言した。
指揮官が挙げる「今日の一番のポイント」は、1回裏に菅野が奪った1死目
投げては、エースが実力を見せた。先発を務めたのは菅野智之投手(読売)。初回先頭の陳傑憲にセンター前ヒットを許すが、次打者から8者連続凡退。4回に2安打を許すも三塁は踏ませずに、4イニングを投げて4安打3奪三振無失点の好投で1点を守り抜いた。2番手の石川歩投手(千葉ロッテ)は7回に2連打で1失点したが、3イニングを3安打1失点。3番手の藤浪晋太郎投手(阪神)が8球で3アウトを奪うと、最後は千賀滉大投手(福岡ソフトバンク)が3者凡退で締めた。
指揮官が「今日の一番のポイントだった」と話すのは、菅野が初回無死一塁から2番・林智平をフルカウントの末にスライダーで空振り三振に斬った場面。「振れている台湾打線に、菅野が(初回先頭に)初球ヒットを打たれて『今日もか』と思った」というが、エース右腕が意地を見せ、勝機を呼び込んだ。
投打のかみ合った試合運びで勝利を手にした侍ジャパン。2日は次なる舞台の大阪へ移動し、3日は阪神、5日はオリックスを相手に強化試合を2戦行う。小久保監督は「あとの2試合は本番を見据えた起用になると思う」と、大阪ではもう一段階ギアを上げることを明言。侍ジャパン合流後、唯一3戦連続安打を放っている筒香は「7日の本戦に向けて、最高の準備をするだけです」と言い切った。
本番まで残された強化試合は2戦だけ。この日の白星をきっかけに、残り2戦も勝利を収めて勢いをつけ、7日から始まるWBC本戦を迎えたい。
【了】
記事提供=Full-Count
写真提供=Getty Images