侍ジャパンU-15代表、今大会7戦目で初黒星 アメリカに競り負ける

2016.8.6

5日に行われた「第3回 WBSC U-15ベースボールワールドカップ in いわき」のスーパーラウンド2戦目で日本はアメリカに2-5で敗れた。7回まで2-2と競ったが、8回に勝ち越しを許し、今大会初黒星となった。

写真提供=Getty Images

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序盤の好機逸し、鹿取監督「その差が出た」

 5日に行われた「第3回 WBSC U-15ベースボールワールドカップ in いわき」のスーパーラウンド2戦目で日本はアメリカに2-5で敗れた。7回まで2-2と競ったが、8回に勝ち越しを許し、今大会初黒星となった。

 先取点を奪ったのは日本だった。アメリカの先発・スコットが投じた初球の137キロのストレートが1番・近藤大樹の左肩を直撃。死球で出塁すると、2番・稲生賢二がストレートの四球で歩き、無死一、二塁とした。3番・嘉手苅将太は見逃し三振に倒れ、4番に入った野口海音はファーストファウルフライに打ち取られた。打球の飛んだ先が広いファウルゾーンの一塁フェンスギリギリだったため、二塁走者の近藤は三塁へタッチアップ。アメリカの一塁手・キャンベルの三塁への送球は逸れ、一気にホームインした。

 日本の先発は小山翔暉。初回をセカンドゴロ2つと三振で三者凡退に抑える抜群の立ち上がりを見せた。4回までに許した安打は1本のみだったが、5回、この回、先頭のキャンベルに中越え二塁打を浴びた。犠打で1死三塁とされると、7番・ブリグマンのショートゴロの間に同点に追いつかれた。

 6回から2番手・星野恒太朗が登板したが、先頭を四球で歩かせると犠打で1死二塁。2番・ボルペのライトフライで二塁走者のカイロは三塁へタッチアップ。日本のライト・不後祐将の三塁への送球はファウルゾーンに逸れ、その間に勝ち越しのホームインを許した。

 だが、日本も負けてはいない。勝ち越された直後の6回裏の攻撃。この回、先頭の4番・野口が135キロのストレートを左翼線に弾き返し、二塁打で出塁。続く、小山が2度、バントをファウルしたものの、最後はきっちりと犠打を決めて三塁に送った。6番・植田太陽のショートゴロでホームには返れなかったが、7番・不後が136キロの直球を左翼線に打ち返し、同点に追いついた。

鹿取監督「アメリカの気迫がすごかった。それを選手がどう感じたか」

 ところが8回、日本は1死から四球で走者を背負う。次打者をサードゴロに打ち取り、ゲッツーを狙ったが、一塁走者の二塁へのスライスライディングが激しく、セカンド・田口夢人が体勢を崩して投げた一塁送球が逸れた。その間に打者走者は二塁へ。さらに暴投で三進を許すと、2死三塁から1番・ディクソンの中前適時打で勝ち越された。

 ここで日本は星野から3番手・辻憲伸にスイッチ。流れを変えたかったが、すかさず盗塁を決められ、2番・ボルペのライトの頭上を越える二塁打で1点を追加された。9回には1死二塁でレフトの頭を大きく超える二塁打を打たれ、ダメを押された。

 3回には1死から2番・稲生が四球、3番・嘉手苅が両チーム合わせて初安打となるレフト前ヒットを放つと、5番・植田も四球を選び、満塁まで攻めたが得点には至らず。「前半にチャンスがあったが。1本が出なかった。その辺の差が出た」と鹿取義隆監督。9回にも1死から8番・辻が内野安打で出塁し、9番・田口はファウルで粘って四球を選ぶと、1番・近藤がこの日2度目の死球で満塁のチャンスを作った。しかし、最後はセカンドゴロゲッツーでゲームセット。日本は予選リーグから7戦目で初の黒星を喫した。

 前日の試合でアメリカはキューバに2-11と大差で敗れており、「アメリカの気迫がすごかった。それを選手がどう感じたか」と指揮官。試合後、選手たちには「基本に戻ってちゃんとやろう」と話したといい、「落ち込んでいる場合ではない。今日も全力でやっていたので、明日も全力でやってもらえれば」とスーパーラウンド最終戦に向けて気合いを入れ直していた。

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