侍ジャパン、米国に敗れて大会初黒星 稲葉監督「選手は全力を尽くしてくれた」

2019.11.13

野球日本代表「侍ジャパン」は11日、ZOZOマリンスタジアムで「第2回 WBSC プレミア12」スーパーラウンド初戦でオーストラリアに臨み、3-2で逆転勝ちした。1点ビハインドで迎えた7回、侍ジャパンを同点に導いたのは、代走で出場した「切り札」周東佑京外野手(福岡ソフトバンク)だった。

写真提供=Getty Images

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29歳誕生日の浅村が3打席連続タイムリーも一歩及ばず

 野球日本代表「侍ジャパン」は12日、東京ドームで「第2回 WBSC プレミア12」スーパーラウンド第2戦に臨み、アメリカに3-4で競り負けた。先発の高橋礼投手(福岡ソフトバンク)が2回、3回と失点して先行されると、打線もアメリカの投手陣を攻略しきれず。8回に1点差まで迫ったが今大会初黒星で、スーパーラウンドの通算成績は2勝1敗となった。

 悔しい敗戦の直後、稲葉篤紀監督は会見で「負けてしまいましたが、選手は全力でやってくれたと思います。選手は全力を尽くしてくれた。結果は全て私の責任です」と語った。懸命に戦った選手たちをかばい、そして敗戦の責任を一身に背負った。

 先発の高橋投手は2回、3回と先頭打者に二塁打を浴び、それが失点に繋がった。サブマリン右腕は4回4安打2失点で降板すると、2番手の山岡泰輔投手(オリックス)、4番手の大野雄大投手(中日)も1点ずつを失った。共に打線が1点差に詰め寄った直後の失点で、試合の流れをなかなか引き寄せられなかった。

 打線は2点ビハインドの4回2死三塁、6回2死一塁、8回1死三塁で、この日が29歳の誕生日だった浅村栄斗内野手(東北楽天)が3打席連続のタイムリー。1人でチーム全3得点を叩き出す活躍を見せたが、いずれの回も後続から1本が出なかった。

13日にはスーパーラウンド唯一無敗のメキシコと対戦 稲葉監督「とにかく切り替えて」

 4番の鈴木誠也外野手(広島東洋)が2安打、6番の浅村内野手が3安打、1番の丸佳浩外野手(読売)と9番の外崎修汰外野手(埼玉西武)が1安打ずつ放つ一方で、この日は5番の吉田正尚外野手(オリックス)や7番の坂本勇人内野手(読売)のバットから快音は響かず。稲葉監督は「打線の組み方、そこをもう少し考えていく必要がある」と、それぞれの調子を見ながら繋がりを意識した打線を構築する重要性に触れた。

 これで今大会はオープニングラウンドから5試合を終えた。その中で選手に状態の差が生まれつつあるが、これが短期決戦。指揮官は「メンバーは変えられませんので、調子が良いとか悪いとか言っている場合ではない。今の調子を含めてどう繋がりを持っていくか、もう一度私の中で考えたい」と、持てる戦力の最大値を引き出す起用を目指す。

 13日には、スーパーラウンドで唯一の負けなし、3勝0敗のメキシコと対戦する。「とにかく切り替えて、明日の一戦を取れるように考えてやっていきます」と稲葉監督。今大会は絶好調の波に乗るメキシコを破り、決勝進出に向けて大きく一歩前進したい。

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