侍ジャパンU-15代表、19日開幕のアジア選手権に出場 優勝ならば2つの「初」達成

2019.8.19

侍ジャパンU-15代表が8月19日に開幕した「第10回 BFA U15アジア選手権」に連覇をかけて挑んでいる。地元開催(静岡)だった「第9回 BFA U15アジア選手権」は見事に全勝優勝を飾ったが、今回は中国・広東省での開催とあって、若き侍たちには逞しさも求められる大会となりそうだ。

写真提供=Getty Images

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オープニングラウンドはグループB、過去6度優勝のチャイニーズ・タイペイが最大のライバルに

 侍ジャパンU-15代表が8月19日に開幕した「第10回 BFA U15アジア選手権」に連覇をかけて挑んでいる。地元開催(静岡)だった「第9回 BFA U15アジア選手権」は見事に全勝優勝を飾ったが、今回は中国・広東省での開催とあって、若き侍たちには逞しさも求められる大会となりそうだ。

 日本は今大会、オープニングラウンドでグループBに入った。同19日の初戦でフィリピンと対戦。その後、20日にチャイニーズ・タイペイ、21日に香港と戦う。上位2チームに入れば、23、24日に行われるスーパーラウンドに進出。中国、韓国、インドネシア、パキスタンが争うグループAから勝ち上がってきた上位2チームと対戦し、25日の3位決定戦か決勝戦に進むことになる。

 U15アジア選手権は過去9大会のうち、チャイニーズ・タイペイが6度優勝と圧倒的な強さを誇る。チャイニーズ・タイペイは地元開催の第2回大会(2002年)で初めて頂点に立つと、山形、静岡(2015年)、インドネシア、タイ、インドと様々な開催地でアジアを制してきた。オープニングラウンドでは日本にとって最大のライバルとなりそうだ。

 また、チャイニーズ・タイペイはU-15を含めた育成年代でも強さを誇り、7月26日~8月4日に台湾・台南で開催された「第5回 WBSC U-12 ワールドカップ」では2度目の優勝を飾った。侍ジャパンU-12代表はオープニングラウンドでチャイニーズ・タイペイに勝ちながら、決勝で敗れて初優勝はならなかっただけに、U-15代表の選手たちは“弟分”の悔しさも晴らしたいところだ。

2年前の前回大会は全勝優勝、今夏の甲子園に出場している選手も活躍

 一方で、2度目の優勝を飾った2017年の前回大会は、静岡で開催され、6チームによる総当たり戦で行われた。侍ジャパンは初戦で香港を26-0で破ると、2戦目もフィリピンに10-0で大勝。そして、3戦目は勢いに乗ってチャイニーズ・タイペイを3-0で撃破した。第4戦で15-2とパキスタンを下すと、最終戦では韓国との熱戦を1-0で制した。

 日本の力を見せつけた全勝優勝。5試合で55得点を奪いながら、失点はわずかに「2」。チャイニーズ・タイペイと韓国を完封するなど、改めて日本の投手力、守備力の高さを見せつけた大会となった。2大会連続で指揮を執った伊藤将啓前監督は決勝戦の後、「ピッチャー陣が点を取られなかったので安心して見ていられた。バッティングに関しては韓国や台湾の方が上だと思いますが、ここ一番の集中力はあったかなと思います」と勝因を挙げており、松下幸政監督が率いる今大会も日本の持ち味を存分に活かせるかがポイントとなる。

 侍ジャパンU-15代表は8月1~4日に千葉・市原市で一次合宿、同14~16日に千葉・成田市、富里市で二次合宿を行い、対外試合も行ってきた。今大会ではKENKO WORLD BALL(通称Kボール)が使用されるため、選出されたのは中学軟式野球の選手たちだ。侍ジャパンU-15代表は前回大会だけでなく、2008年の第5回大会でも優勝しているが、いずれも日本での開催。海外開催では2位が最高順位で、アジア制覇はまだない。もちろん、連覇となっても初の快挙だ。侍ジャパンU-15代表として2つの「初」がかかる大会となる。過去9大会全て3位以内に入っており、この記録の継続もかかる。

 前回大会には、星稜高校(石川)の「4番・遊撃」として今夏の甲子園に出場し、2年生ながら侍ジャパンU-18代表候補に名を連ねる内山壮真内野手(当時星稜中)がメンバー入り。当時は捕手のレギュラーとして活躍し、優勝に大きく貢献した。侍ジャパンU-12代表や侍ジャパンU-15代表から、次のステージへと羽ばたいていく選手が次々と現れている。

 中国・広東省で行われる今大会は、日本の選手たちにとっても貴重な経験となるはず。いつもとは違う環境の中で力を発揮し、アジアの頂点に立てるか。“精鋭”18人の活躍に期待したい。

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