侍ジャパン期待の源田、6試合で見せた適応力の高さ「秋山さんみたいなバッターでも…」

2018.11.16

野球日本代表「侍ジャパン」とMLBオールスターチームが戦う「2018日米野球」は15日、ナゴヤドームで最終第6戦が行われ、侍ジャパンが4-1で3連勝を飾った。MLBオールスターチームを相手に、対戦成績5勝1敗と圧勝。稲葉篤紀監督が「若い選手からベテラン選手まで融合したチームだった」と振り返る今回の代表メンバーの中でも、適応力の高さを光らせたのが、第6戦に右翼線へ3点タイムリー三塁打を放つなど2安打を記録した源田壮亮内野手(埼玉西武)だった。

写真提供=Getty Images

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変化を恐れず試行錯誤、最終戦で殊勲の先制3点三塁打

 野球日本代表「侍ジャパン」とMLBオールスターチームが戦う「2018日米野球」は15日、ナゴヤドームで最終第6戦が行われ、侍ジャパンが4-1で3連勝を飾った。MLBオールスターチームを相手に、対戦成績5勝1敗と圧勝。稲葉篤紀監督が「若い選手からベテラン選手まで融合したチームだった」と振り返る今回の代表メンバーの中でも、適応力の高さを光らせたのが、第6戦に右翼線へ3点タイムリー三塁打を放つなど2安打を記録した源田壮亮内野手(埼玉西武)だった。

 昨年の「アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」に続く侍ジャパン入りを果たした源田内野手は、「2番・遊撃」で初のスタメン出場をした第2戦から5打数3安打1打点と結果を出したが、それもこの日「1番・中堅」だった秋山翔吾外野手(埼玉西武)に刺激を受けた部分が多いと言う。今季リーグ優勝を果たした埼玉西武でも1、2番コンビを組む勝手知ったる仲。2年連続で打率3割を超える確かなバッティングが売りの秋山外野手でも、侍ジャパンの一員となった瞬間、普段と打席でのアプローチを変えていることに気が付いたと言う。

いろいろ試してつかんだ答え「(打球を)前に飛ばせば何か起こる」

「いつもチームメイトの秋山さんが、バッティングで今回はいつもより足上げを小さくしたり、タイミングの取り方を変えているのを見て、話を聞きながら、秋山さんみたいなバッターでもそういうことをするんだなという風に思いました」

 その秋山外野手は第2戦の後、MLB選抜の投手陣について「動く球よりもストレートの力強さがすごい。捉えたと思っても押し戻される感覚がある」という話をしていた。力強いストレートに負けないために工夫する姿を見て、源田内野手も「始動を早くしてみたり、いつもよりボールを中に入れてみたり、いろいろ試してみた」と言う。その結果、つかんだ答えが「(打球を)前に飛ばせば何か起こる」ということだった。

 三振に倒れずに打球をインプレーにすれば、持ち味の俊足を生かすこともできるし、相手がエラーを起こす可能性も生まれる。とにかく打球を前に飛ばすこと。出場した5試合で生んだ6本のヒットのうち3本が内野安打だったことを考えると、源田内野手のアプローチは成功したと言えるだろう。第6戦を終えた後、「僕自身何度か内野安打もありましたし、三振しない工夫をすることは、来年以降につなげられる収穫になったかなと思います」と手応えを口にした。

他球団の選手と同じ目標に向かって戦い「本当に充実した期間だった」

 メジャーリーガーと対戦できたことは貴重な経験だったが、同時に普段は対戦相手として別のユニホームを着る選手たちと、同じ目標に向かって戦った経験も新鮮だったようだ。「一緒にプレーしてすごく楽しかったですし、ワクワクする毎日だったと思います」と笑顔を見せると同時に、「周りの選手を見ながら自分も勉強することが本当に多かったです。とても充実した期間だったなと思います」と大いに刺激を受けたことを明かした。

 侍ジャパンが最終目標に据えるのは、2020年の金メダル獲得だ。「メジャーリーガーを相手に、ここまで戦えることを、みんなそれぞれ感じたと思いますし、2年後に向けてさらにモチベーションが上がりました」と源田内野手が語る通り、今回の「2018日米野球」は本番に向けての格好の試金石となり、同時にチームに成功体験と自信を与える結果となった。この経験をどうやって未来につなげていくのか。今後の侍ジャパンがますます楽しみな存在となってきた。


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