侍ジャパン、連日の逆転勝利でシリーズ勝ち越し決定 稲葉監督「頼もしいです」

2018.11.15

野球日本代表「侍ジャパン」とMLBオールスターチームが対戦する「2018日米野球」は14日、ナゴヤドームで第5戦が行われ、侍ジャパンが6-5で逆転勝利を飾った。終盤、4点を追う7回から打線が驚異の粘りを見せて同点に追いつくと、8回に見事勝ち越し。対戦成績を4勝1敗とし、シリーズ勝ち越しを決めた稲葉篤紀監督は「勝ちにこだわった中で、こういう最高の形の逆転で勝てた部分は選手の力だと思う。本当に素晴らしい選手たちですね。頼もしいです」と笑顔を浮かべた。

写真提供=Getty Images

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岡本に待望の代表初アーチ、7回同点劇も岡本からスタート

 野球日本代表「侍ジャパン」とMLBオールスターチームが対戦する「2018日米野球」は14日、ナゴヤドームで第5戦が行われ、侍ジャパンが6-5で逆転勝利を飾った。終盤、4点を追う7回から打線が驚異の粘りを見せて同点に追いつくと、8回に見事勝ち越し。対戦成績を4勝1敗とし、シリーズ勝ち越しを決めた稲葉篤紀監督は「勝ちにこだわった中で、こういう最高の形の逆転で勝てた部分は選手の力だと思う。本当に素晴らしい選手たちですね。頼もしいです」と笑顔を浮かべた。

 終盤まで苦戦を強いられた。MLBオールスターチームに2回、リース・ホスキンス外野手(フィラデルフィア・フィリーズ)の2戦連続先制アーチで2点を許すと、その裏に岡本和真内野手(読売)が日米野球13打席目にして待望の代表1号を放ったが、その後は打線が沈黙。6回まで1安打1得点に抑え込まれ、反撃の糸口すら見出せなかった。

 この日は打撃好調の秋山翔吾外野手(埼玉西武)がベンチスタート。1番の田中広輔内野手と2番の菊池涼介内野手(ともに広島東洋)、8番の田中和基外野手(東北楽天)と9番の源田壮亮内野手(埼玉西武)と上位からも下位からも足でかき回せるオーダーで臨んだが、なかなか本領が発揮できなかった。

敗戦色濃厚の7回から一気に畳みかけた逆転勝利

 投げては、先発の東浜巨投手(福岡ソフトバンク)が3回を6安打3失点と苦戦。4回からマウンドに上がった浜口遥大投手(横浜DeNA)、岡田明丈投手(広島東洋)も1点ずつを失い、徐々に点差を広げられた。

 敗戦色濃厚かと思われた7回裏。突破口を開いたのは、第1打席でバックスクリーンに特大ソロを叩き込んだ岡本内野手だった。2番手のヘクター・ベラスケス投手(ボストン・レッドソックス)から、この日チーム2安打目となる右前打を放つと、上林誠知外野手と甲斐拓也捕手(ともに福岡ソフトバンク)が連打で続き、まずは1点を返上。さらに、田中和外野手の投ゴロを捕球したベラスケスが二塁へ悪送球する間に2点目を加えると、1死から代打の山川穂高内野手(埼玉西武)が左中間へ二塁打を運んで2点を返し、同点に追いついた。

 流れを引き寄せた侍ジャパンは、8回2死から上林外野手が右翼への安打を放つと、甲斐捕手が左翼へ勝ち越しのタイムリー二塁打。一気に畳みかけた侍ジャパンが、MLBオールスターチームを破った。

稲葉監督はうれしい悲鳴「本当にすごく迷うでしょうね」

 シリーズ3度目の逆転勝利、そして2試合連続で見せた終盤での打線の粘りに、稲葉監督は「打者陣も粘り強くなんとか後ろにつなぐ気持ち、みんなの気持ちが1つになって、ああいう逆転劇を生んでいるんだと思います」と大きく頷く。「上位からでも下位からでも、どこからでもつないで点が取れるという姿を、今回本当に見せてくれた」と、選手たちが短期間で見せてくれた多彩な攻撃パターンに対する手応えを口にした。

 侍ジャパンの最終的な目標は、2019年のプレミア12、2020年の東京五輪での優勝にある。本番に向けて、様々な選手を招集、起用する中で、「選手たちが意識を高く持ってやってくれているんで、非常に頼もしく思います。これからどんどん人数が限られていく中で(選手選考には)本当にすごく迷うでしょうね」と、上がるのはうれしい悲鳴だけだ。

 15日にはいよいよ最終、第6戦が行われる。今シリーズを戦い続けたメンバーでの集大成となる試合運びを見せ、白星で締めくくりたい。


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