稲葉ジャパン、3日にオーストラリア戦 初のトップチームで注目される若手の起用法

2018.3.3

野球日本代表「侍ジャパン」は3日に「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2018 日本vsオーストラリア」の第1戦(ナゴヤドーム)に挑む。稲葉篤紀監督が就任してから、初めて年齢制限のないトップチームで臨む試合。“常連組”に新戦力をどのように組み合わせていくのか、注目が集まる。

写真提供=Getty Images

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昨年11月のアジアCSでMVPの外崎、同じ左翼のポジションには主砲の筒香も選出

 野球日本代表「侍ジャパン」は3日に「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2018 日本vsオーストラリア」の第1戦(ナゴヤドーム)に挑む。稲葉篤紀監督が就任してから、初めて年齢制限のないトップチームで臨む試合。“常連組”に新戦力をどのように組み合わせていくのか、注目が集まる。

 稲葉監督は、日本の主砲は筒香嘉智外野手(横浜DeNA)との認識をメンバー発表会見で明らかにしている。「1試合は4番を打ってもらおうかな」としており、初戦からどのような働きを見せてくるのか、注目が集まる。一方で、原則24歳以下、入団3年目以内(オーバーエイジ枠3人を含む)という規定の中で昨年11月に開催された「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」(アジアCS)では、同じ左翼のポジションで外崎修汰内野手(埼玉西武)が猛アピール。大会MVPに輝く活躍を見せた。外崎内野手は複数のポジションをこなせるだけに、「主砲」と「MVP」を“共存”させることはあるのだろうか。

 外崎内野手は今回のメンバーに選出された時に、球団を通じて「選んでいただき本当にうれしいです。トップチームの大会なので自分の持ち味をアピールしていきたいです。稲葉監督の起用に応えられるように色々な準備をして試合に臨み、全力プレーを心がけます」とコメントした。トップチームの中でも初戦から存在感を見せたいところだ。

 同じ若手で、やや「サプライズ」ともいえる選出となったのは、2年目の大山悠輔内野手(阪神)。こちらも複数のポジションをこなせるという点で外崎内野手と似たカラーを持つが、打撃ではそのパンチ力への期待が大きい。

 稲葉監督は「守備も上手いし、複数ポジションを守れる。追い込まれても三振をしないし、粘り強い。初球からドンドン振っていけるのは国際大会では大事だと思っている」と選出理由を明かしており、どんな起用となるのか、注目が集まるところ。「ドンドン振っていける」打者を初戦から積極的に使っていき、日本のムードを作るということも考えられるだろう。

稲葉監督はオーストラリアを「手強いチーム」と警戒

「サプライズ」という点では、救援投手にも面白い存在となりそうな若手がいる。昨年はプロ1年目ながら大活躍した高梨雄平投手(東北楽天)、そして、今回のメンバーで最年少となる堀瑞輝投手(北海道日本ハム)の2人。ともに特徴を持つ左投手で、国際試合で鍵を握る存在となりそうだ。

 初めて侍ジャパンに選出された高梨投手は、球団を通じて「プロに入って2年目でこのような機会をいただけたことに感謝しています。代表はテレビの中の舞台というか、正直、自分がジャパンのユニフォームを着るという実感がまだ無いので、着てみてどうなのかが楽しみです。代表でも名前が呼ばれたら行くというスタイルを変えずにやっていきたいですし、どこまで自分が普段通りに投げられるかを意識してプレーしたいです」と話しており、初戦から準備万端でブルペンに入る。

 また、アジアCSでもメンバー入りしていた堀投手も、球団を通じて「最年少で実力もまだまだですが、自分らしさをアピールしてきたいと思います。周りには素晴らしい選手が多いので、そういった選手からたくさんのことを学び、吸収してきます」と初々しいコメントを残している。チームでも見せている若さ溢れる投球で、存在感を見せたいところだ。

 国際大会では何度も対戦してきたオーストラリアとの2連戦。稲葉監督は「バッターもピッチャーもパワーがある。どっちかというとパワー系の選手が多い。かといって細かい野球もやってくる手ごわいチーム」と警戒する。もっとも、今回はメジャーリーグのマイナー組織在籍の選手らはいないだけに、しっかりと2連勝を収めたい。まずは初戦をものにし、選択の幅が広がった状態で4日の第2戦に臨みたいところだ。

【了】

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