稲葉監督就任の侍ジャパン、注目の初陣 馬原孝浩氏が「非凡なセンス」感じる若手候補は?

2017.10.11

稲葉篤紀新監督が就任した野球日本代表「侍ジャパン」トップチーム。11月に東京ドームで行われる「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ 2017」(同16日~19日)で初陣を迎える。

写真提供=Getty Images

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WBC2大会連続出場、馬原氏が語る侍ジャパンの若き候補たち

 稲葉篤紀新監督が就任した野球日本代表「侍ジャパン」トップチーム。11月に東京ドームで行われる「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ 2017」(同16日~19日)で初陣を迎える。チャイニーズ・タイペイ代表、韓国代表が参加するこの大会は、U-24(1993年1月1日以降生まれ)、または入団3年目以内(※オーバーエイジ枠3人あり)のチーム構成で戦うことが決まっている。

 若手メンバーが選ばれる新生侍ジャパンは果たしてどのような顔ぶれとなるのか――。2006年、2009年のWBC日本代表メンバーで2大会連続優勝に貢献した馬原孝浩氏に24歳以下で注目すべき選手、WBC2大会出場の経験、侍ジャパン強化に必要なポイントなどを語ってもらった。

――稲葉監督が就任した侍ジャパンは11月の大会で初陣を迎えます。この大会は24歳以下の選手で構成されますが、今のプロ野球界で、その世代の注目の選手はいますか。

「ホークス(福岡ソフトバンク)には、そういった若い選手が多くいますよね。上林(誠知)選手なんかはそういう選手ではないでしょうか。これからどこまで伸びるかは分からないですし、怪我とかしたら分からないですけど、順調に育っていけば、その世代を引っ張っていく選手にはなると思いますね」

――上林選手のどこに素質を感じますか。

「天性のセンスと体の強さじゃないですかね。ホークスの選手ですけど、実は面識は全然ないですし、会ったこともないんですけどね。一見、そうでもなさそうに見えるんですよね。センスであそこまで飛ばしているのか、体の強さで飛ばしているのかは、実際に話したり、トレーニングを見たりとかをしないと分からないんですけど、テレビ越しで見る限りは非凡なセンスと体の強さをすごく感じますね」

――具体的にどこにそれらの要素が見えますか。 

「身のこなしだったり、ボールへの反応、打ち方、ボールの飛び方ですね。軽く振っているようで打球が飛ぶ。それはいい選手の絶対的な条件だと思います。投手でも軽く投げているようで、ボールが速いというのは、いい選手。そういう巧さとか力強さを感じる選手ですね。イチローさんもそうなんですよね。(侍ジャパンなどで)実際に見ていますけど、イチローさんはめちゃくちゃ細いんですよね。小さい、細い、でも誰よりも飛ばします」

――イチロー選手は毎年のように、メジャーリーグのオールスターゲームでHRダービーの出場候補として話題になりますね。

「バッティング練習を見た時はちょっとびっくりしましたね。どうやったら、あんなに飛ぶのかなっていうくらい。2006年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の時に、初めて見た時はびっくりしました。ホームランを打とうと思ったら、シーズンで30本は平気で打つでしょうね」

日本の24歳以下は「とんでもない世代」

――他の球団ではどうでしょう。

「実際にジッと見ているわけではないので、的確に言うのは難しいですが、広島(東洋)の鈴木誠也選手のように、勢いがある選手というのは、どの球団にもいると思います。ホークス、カープはいま強いですけど、そういうところは絶対的に若い選手が引っ張っていて、中堅、ベテランがついていく形になっています。(北海道)日本ハムの大谷翔平選手も24歳以下ですよね。とんでもない世代、すごい選手がいっぱいいるじゃないですか」

――若くしてチームの主力になっている選手は多い。

「(埼玉)西武の森友哉選手とかも、すごい選手ですよね。キャッチャーで、若いじゃないですか。これから日本を背負っていかないといけないという選手の候補はたくさんいると思いますね。しかも、まだまだ隠れている選手もいると思います。24歳以下でしょう? これから出てくる時期なので、まだまだいるんじゃないかと思いますよ。人が伸びる時期はそれぞれですからね」

――さらに下の世代では、話題になっている清宮幸太郎選手もいます。

「プロに入って1年目からバリバリやるかといえば、そうじゃないかもしれないですね、まだ。どうしてもピッチャー目線で見るんですけど、見ていると、穴はあるだろうなという感じはしますね。高校生であれだけ出来るというのは突出していますよ。ただ、金属バットから木のバットに変わって苦労はすると思います。プロのボールの質は全然違うので、その部分は身を持って感じる部分はたくさんあると思いますけどね。あれだけ飛ばせるのは天性のものだと思いますから、楽しみな存在ではあります」

【了】

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