侍ジャパンU-18代表、カナダに黒星 決勝進出かけ韓国と激突 清宮「勝ち切りたい」

2017.9.9

侍ジャパンU-18代表は8日(日本時間9日)、「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)のスーパーラウンド第2戦でカナダと対戦し、4-6と競り負けた。これでオープニングラウンドから持ち越された成績を含めて2勝2敗となった。この日の時点で4勝のアメリカの決勝進出は決定。残り1枠を日本、韓国(3勝1敗)、カナダ(2勝2敗)の3か国で争う状況となった。

写真提供=Getty Images

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カナダに競り負けた侍ジャパンU-18代表、通算2勝2敗に

 侍ジャパンU-18代表は8日(日本時間9日)、「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)のスーパーラウンド第2戦でカナダと対戦し、4-6と競り負けた。これでオープニングラウンドから持ち越された成績を含めて2勝2敗となった。この日の時点で4勝のアメリカの決勝進出は決定。残り1枠を日本、韓国(3勝1敗)、カナダ(2勝2敗)の3か国で争う状況となった。

 スーパーラウンド初戦のオーストラリア戦を延長戦の末に勝利した日本は第2戦の先発マウンドに徳山壮磨(大阪桐蔭)を送った。右腕は初回の先頭打者にいきなり四球を与えたものの、その後、2三振を奪うなど無失点で切り抜けた。しかし2回も先頭打者に四球を与えると、3本のヒットを許して2失点。結局、この日は3回途中でマウンドを降りた。

 打線は2回裏に2死一、三塁から西巻賢二(仙台育英)の三塁内野安打で1点を返したが、5回、2番手の山下輝(木更津総合)が2死からヒットとエラー、四球で満塁のピンチを招くと、代わった3番手・川端健斗(秀岳館)が押し出し死球を与えて再びリードを2点に広げられた。

 それでも侍ジャパンU-18代表はここから粘りを見せる。5回裏、4番の清宮幸太郎(早稲田実業)が2死走者なしからバックスクリーンへ今大会2本目となるソロ弾をマーク。6回には先頭・西巻の四球から無死二、三塁のチャンスを作ると、小園海斗(報徳学園)の打球を相手二塁が悪送球し、同点とした。さらに無死一、三塁で安田尚憲(履正社)の二塁併殺打の間に1点を勝ち越し、この回逆転に成功した。

 しかし7回、守備の乱れからカナダに反撃を許す。エラーで出したランナーを一塁に置いて、川端が暴投。1死二塁とすると、4番ブルックマンに左前安打を浴びた。これを左翼の櫻井周斗(日大三)が本塁に好送球を見せたが、二塁走者は捕手・古賀悠斗(福岡大大濠)のタッチをかいくぐって生還。同点に追いつかれた。その後、2死一、三塁となった場面で4番手・清水達也(花咲徳栄)がマウンドへ上がったが、ここでも痛恨の暴投で勝ち越しを許すと、さらにチェルニーにタイムリーを浴びて再び2点差に。その後、清水は連続四球で満塁としたところで降板となった。

 それでも侍ジャパンU-18代表は5番手の田浦文丸(秀岳館)がここから好救援。最初の打者から4者連続三振に斬るなど、2回1/3を無安打無失点6奪三振と圧巻の投球を見せた。しかし打線は2点ビハインドを最後まで跳ね返すことができず、4-6で競り負けた。

 試合後、小枝守監督は「4回の無得点が非常に自分とすれば、悔いというよりも複雑な心境という感じ」と、1死二、三塁の好機で無得点に終わった場面をポイントの一つに挙げ、計6失点を喫した投手陣に関しては「ストレート系に非常に強いという意識が強かったもので、変化球の多投になった。いまひとつ制球が定まらなかった部分は確かにあるんですけど、アンラッキーという部分が非常に多かったゲームかなと思います」とかばった。

清宮「世界一に望みつなげるためにしっかりと明日勝ち切りたい」

 一方、主将の清宮は「チャンスを作ってからの1本が出なったかなというところです」と振り返りつつ、「ここにいるみんなは2点差とか3点差とか跳ね返した試合をやってきたので、全然諦める場面じゃなかったし、今までと変わらずやるだけだと思っていました。早実にいる時も声を出し続けて逆転してきてたんで、そのことを思い出して、いつも通り自分はやっていただけです」と悔しさをにじませた。

 自身の本塁打については「逆風だったんで打ち取られちゃうかなとも思ったんですけど、けっこう芯でとらえてたし、入ってよかった」とした清宮。一時打線に火をつける価値ある一発だったが、勝ち切れなかっただけに表情は冴えなかった。

 スーパーラウンドも残すところ1試合。すでにアメリカが決勝進出を決めており、韓国、日本、カナダが残り1枠を争う状況となった。日本は日本時間10日にその韓国と対戦する。負ければ、決勝進出の可能性は消滅。逆に勝った場合でもカナダ-キューバ戦の結果や得失点差が影響するが、カナダがキューバに敗れた場合は、得失点差にかかわらず日本の決勝進出は確定する。

「ここで諦める必要は何もない。精一杯、向かっていきたいと思います」と小枝監督。清宮も「今日負けてしまいましたけど、まだ可能性がつぶれたわけじゃないので。まだ明日ある。世界一に望みつなげるためにしっかりと明日勝ち切りたいと思います」と力を込める。

 勝つことが最低条件となる韓国。侍ジャパンU-18代表は一丸となって大一番に挑む。

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