侍ジャパンU-18代表、オーストラリアとの激闘制す 世界一へ「勢いに乗る」勝利

2017.9.8

侍ジャパンU-18代表は現地時間7日、「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)のスーパーラウンド第1戦でオーストラリアと対戦し、延長11回の激闘の末に4-3と競り勝った。無死一、二塁から始まるタイブレークの延長戦で投手陣が力投し、相手打線を無得点に封じると、11回裏に安田尚憲(履正社)がサヨナラ打を放った。これで4連勝を飾り、オープニングラウンドから5勝1敗とした侍ジャパンU-18代表は同8日にカナダと対戦する。

写真提供=Getty Images

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延長11回に安田がサヨナラ打、スーパーラウンド白星発進

 侍ジャパンU-18代表は現地時間7日、「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)のスーパーラウンド第1戦でオーストラリアと対戦し、延長11回の激闘の末に4-3と競り勝った。無死一、二塁から始まるタイブレークの延長戦で投手陣が力投し、相手打線を無得点に封じると、11回裏に安田尚憲(履正社)がサヨナラ打を放った。これで4連勝を飾り、オープニングラウンドから5勝1敗とした侍ジャパンU-18代表は同8日にカナダと対戦する。

 序盤から主導権を握ったのは侍ジャパンU-18代表だった。先発の磯村峻平(中京大中京)が初回1死一、三塁のピンチで相手の4番、5番を連続三振に仕留めると、その裏、打線が好機を作った。先頭の藤原恭大(大阪桐蔭)がショートへの内野安打を放つと、1死後、安田尚憲(履正社)もライトへのヒットで出塁し、一、三塁。ここで4番・清宮幸太郎(早稲田実業)は空振り三振に倒れたが、5番・櫻井周斗(日大三)がセンター前に弾き返し、先制点をもたらした。さらに中村奨成(広陵)の打球を捕った相手ショートが一塁に悪送球する間に、二塁走者の安田が好走塁を見せて生還。この回2点を奪った。

 一方、磯村は3回まで無失点で切り抜けたが、4回2死走者なしから4連打を浴びて2失点。同点に追いつかれた。その裏、侍ジャパンU-18代表は2死一、三塁から安田が右翼線を破るタイムリー二塁打を放って勝ち越しに成功したが、オーストラリアも粘りを見せ、犠飛による1点で再び同点に追いついた。

 ここで日本の勝機をつないだのは7回からマウンドに上がった2番手の清水達也(花咲徳栄)だ。7回からの3イニングを1安打無失点に抑える好投を見せると、3-3のまま突入した延長10回も続投。無死一、二塁から始まるタイブレークで1死満塁のピンチを迎えたが、相手打者を投ゴロ併殺に仕留めて点を与えなかった。

 その裏、侍ジャパンU-18代表も無得点に終わったが、11回にマウンドに立った3番手の田浦文丸(秀岳館)も熱投。同じく1死満塁とした場面で、2者連続で三振に仕留めて無失点でしのいだ。

「何とか1本」安田が強い気持ちでサヨナラ打、小枝監督「勢い出ると思う」

 この投手陣の踏ん張りに応えたのが安田だ。「チーム全員で何とか粘ってここまできたので、何とか1本、どんな形でもいいから出せればいいと思っていた」。そんな強い気持ちを秘めた3番打者は1死満塁の場面でセンターにはじき返し、試合を決めた。その後ろに控えていた清宮も「安田だったんで打ってくれると思ってました」と信頼を寄せる中で見せた勝負強い一打だった。

 試合後、安田は「日本の勝利に貢献できてうれしい気持ちです」と笑みを見せ、「これまでチームになかなか貢献できていなかった部分もあったので今日、何とかチームに貢献できて本当にうれしいです」と声を弾ませた。この日は3安打2打点の活躍。2年生の藤原、小園海斗(報徳学園)の1、2番コンビも3安打を放っており、自身に好機で巡ってくる中で大きな仕事をやってのけた。

 一方、小枝守監督は「よく守りました」と第一声。特に大量失点の可能性もあるタイブレークをしのぎ切ったのは勝因の一つで、「磯村から始まって清水も苦しい時からがんばって、一番難しい田浦のところが踏ん張れたのが大きい」と投手陣を称えた。粘るオーストラリアに苦戦を強いられたものの、「僕の感じでは勢いが出るのではないかなと思っています」と厳しい戦いを競り勝ったことに手応えを口にし、サヨナラ打の安田にも「ここのところ非常に安定してきたので頼りにはしてたんですけど、いいところで回ってくるという色が出ていた」と大きな信頼を寄せた。

 安田本人も自分のスイングができている実感があることを明かし、「何とか勝つことができて勢いに乗ってきた。何とか世界一まで一歩一歩しっかり歩んでいきたいと思います」と力を込めた。

 スーパーラウンド白星発進を遂げた侍ジャパンU-18代表。第2戦のカナダ戦にも勝利して悲願の世界一へさらに加速していきたいところだ。

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